「仕事を辞めるように仕向けられている?」と感じたときに取れる対策とは
1年は、時間に直すと8760時間です。 そのうち、普通の人が仕事に費やす時間はおよそ1992時間。つまり、1年の5分の1以上は働いていることになります。 自分と仕事との関係は、同僚や上司との関係で決まりますが、とりわけ重要なのは「職場での日々の多くを管理している上司」でしょう。 言ってみれば、あなたの人生の5分の1は、上司の管理下にあるということです。有害な上司であれば、部下であるあなたの人生は悲惨なものになりかねません。
退職に追い込む「静かな解雇」
上司があなたを辞めさせようとして、公然とあれこれ策をめぐらせているとすれば、それだけでいち大事です。 けれども、少なくとも自分の身に何が起きているのかはわかります。 一方で、あなたをクビにしたいことを公言せずに、代わりにあなたが自発的に辞めるよう仕向ける上司もいます。 従業員が働くことに耐えられなくなり、自ら辞めると言い出すように追い込むこうしたやり方は、「静かな解雇」とも呼ばれます。 この方法なら、上司としては解雇を正当化する手間が省けます。 こうした状況に追い込まれれば、惨めな気持ちになりますが、少なくとも自分を守るための対策をいくつか講じることはできます。 以下では、自発的に退職するよう仕向けられている場合に、何ができるのかをご紹介しましょう。
「静かな解雇」の兆候を把握する
「静かな解雇」から身を守る第一歩は、その兆候を把握することです。 以下で紹介する兆候のリストを見れば、明白に見えるかもしれません。しかし実際には、こうしたやり方は、長期にわたってさりげなく行なわれるものです。 静かな解雇の兆候として注意すべき点は、次のとおりです。 上司との関係が悪化する:上司と親友である必要はありません。とはいえ、順調に機能している普通の職場では、少なくとも表面上は、仲間意識が感じられるはずです。上司が突然、自分に対して冷ややかになったり、非友好的な態度を見せたりするようになった場合は、自発的に退職してほしいと思われている兆候かもしれません。 仕事の量が減った:割り当てられる業務が減ったり、会議への出席を求められなくなったり、メーリングリストやSlackのチャットから外されたりするようになったら、最初は「時間に余裕ができた」「ストレスが減った」とうれしくなるかもしれません。しかし、こうしたことが起きるのはたいてい、あなたが空気を読んで自発的に辞めてくれることを上司が望んでいるからです。同僚の業務を確認してみましょう。みんながこれまでのように忙しくしているか、もっと忙しくなっているなら、業務量の減少は、あなたが除外されている明らかな兆候です。 働きぶりを肯定的に認める対応がない:昇給や昇進はもちろん、褒め言葉さえもずっともらっていないという場合は、上司があなたのキャリアを見限り、ほかの会社に転職してほしいと思っているサインかもしれません。 マイクロマネジメント:上司が不意に、あなたのやることなすことすべてを詮索したり、しきりにミスやクレームを責めるようになったなら、もはや求められる人材ではないことを、暗に伝えようとしている可能性があります。優秀な上司であれば、部下のミスやスキル不足を見つけたときは助けようとするものです。自分は無能だと感じさせるような態度はとりません。助けの手を差し伸べることなく、ひたすら見下してくるようなら、メッセージを発しているのかもしれません。 達成不可能な仕事を押し付けてくる:上司から否定的なことを言われるわけではないものの、誰も達成できないようなノルマやタスクを課される場合はどうでしょうか。もしかしたら上司は、あなたが諦めて転職することを望んでいるのかもしれません。 これらの兆候に思い当たるものが1つでもあれば、上司はあなたを辞めさせようと画策している可能性があります。 では、そんなときにやるべきことを説明しましょう。