96期生4人のデビュー戦は? トップ合格の高卒新人・清本美波は予選落ち「夏までには上げていきたい」
悪天候の影響で最終ラウンドが中止となりプロ7年目の臼井麗華がツアー初優勝を遂げた国内女子ツアー「アクサレディス宮崎」。昨年のプロテストに合格した96期生が、デビュー戦の4人を含むルーキー9人が出場していた。韓国ツアー2勝の経験のある宋ガウン(韓国)がトータル5アンダー・10位タイに入ったが、トップ合格を果たしプロデビュー戦となった高卒新人の清本美波、前週のデビュー戦で7位タイに入った菅楓華ら8人は予選落ちに終わった。 清本美波や浅田実那ら新人プロが大集合! 究極の2択になって答えた?【動画】 ■清本美波はショットが乱れるもショートゲームの非凡さを発揮した 昨年11月のプロテストは現役高校生ながらトップ合格し、今春高校を卒業したばかりの清本は注目された。しかし、予選2日間とも「75」のトータル6オーバー・101位タイ。「ショットがうまくいかなくて…」と肩を落としたが、それには理由がある。 今オフはステップアップを目指して初めてコーチをつけた。これまでは父と二人三脚でやってきたが、かつて松山英樹のコーチもつとめた目澤秀憲らに師事してスイングを改造。まだ体に馴染む前ということもあり、2日間のパーオン率は41.67%。ただ、初日は12ホールでパーオンを逃したが、10ホールでパーセーブするなど得意のパッティングを中心にショートゲームの非凡さを発揮した。「夏頃までには調子を上げていきたい」と前を向いた。 ■中野恵里花は5年ぶりのツアー出場で得た課題と収穫 悔しい“デビュー戦”となったのは24歳の中野恵里花だ。TP単年登録で2019年に4試合に出場。正会員となり5年ぶりのツアー出場は1打に泣いた。2日目の17ホール目でバーディとし、トータル2アンダーと予選通過圏内にいた。最終18番パー5は「バーディを獲りに行こう」と臨んだが、レイアップした2打目が「右に45度飛んで…」池の中に消えた。このホールをボギーとして2日間でコースを後にした。 5年前にツアーに出場したときにはアイアンショットに不安があったが、「ツアーの硬いグリーンでも止められるショットを打てました。ショートゲームで耐えられた場面もあったので成長を感じました。もっと雰囲気に慣れていきたい」と悔しい結果ながらも自身の成長を感じる2日間でもあった。 中野と同じくかつてTP単年登録でツアー出場経験(17年と18年で5試合)のある浅田実那は、「1日中緊張していました。ショットの調子がよくなくて」という初日は「73」と出遅れ。ショットが上向いた2日目は「71」とアンダーパーをマークしたがトータルイーブンパー・62位タイ。6年ぶりのツアーは2打及ばず予選落ちという結果になった。 ■初戦7位の菅楓華は大ギャラリーに慣れることが課題 プロ初戦でトップ10入りを果たした菅楓華は、地元・宮崎県で迎えた2戦目は多くのギャラリーに囲まれた。この2日間を振り返ると「パッティング入らなかったです」とグリーン上に泣いた。「芯に当たっていなくて、カップにかすりもしませんでした。(2日目の)15番はショットでつけるしかないと思って(ピンを狙って)10センチについてバーディがとれました」。15番であわやイーグルのスーパーショットを見せ、最終18番でもバーディで締めくくり、地元の応援団を沸かせた。 2戦目はプロのトーナメントならではの環境に戸惑った。「初戦と違ってギャラリーが多くて緊張しました。それでパッティングはスムーズに手が動かなかったです」。地元の期待の新人とあって多くのファンが声援を送った。初めての環境にいつも通りのプレーができなかったと振り返る。「早く大勢のギャラリーの前でプレーすることに慣れたいです」。ポテンシャルの高さは初戦で見せたが、プロとして見られることに慣れるという課題を持ち帰った。 ■高卒新人の上久保実咲はまさかの失格 清本、菅と同じ高卒ルーキーの上久保実咲は「自分の不注意でした」大粒の涙を流した。初日「79」の7オーバー・106位タイと出遅れたが、インから出た第2ラウンドは13ホールを消化して1オーバーでラウンドしていた。 しかし、5番ホールで同伴選手のキャディの指摘により昨年のヤーデージメモを使用していたことが判明。日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)は今季からローカルルール13項(※)で、グリーンの傾斜や斜度を表す数字など詳細なデータが記されている昨年以前のヤーデージメモの使用を禁止しており、上久保は失格。第1ラウンドも使用していたことから、第1ラウンドが失格扱いとなり、「79」という記録も無効になった。 開幕戦から出場を続ける髙木優奈は初日3アンダー・10位タイで滑り出したが、2日目に「74」と崩して1打及ばなかった。開幕から2戦連続で予選通過を果たしたが、直近2試合は予選落ち。小西瑞穂は4試合中予選通過1試合。吉澤柚月は4戦連続予選落ち。 ルーキーは環境の変化や初めての連戦など慣れないことばかり。まだシーズンは始まったばかりだが、ニューヒロイン誕生を見守りたい。 ※(JLPGAローカルルール13項) 13、グリーンリーディング資料の使用を制限する(規則4.3) ローカルルールひな形G-11を適用する。 使用できるグリーンリーディング資料 (1)2024年のJLPGAツアーで委員会が承認したヤーデージブック (2)委員会が発行するホールロケーションシート (3)B4用紙サイズを超えないコースマップ このローカルルールの違反の罰 ・最初の違反の罰:一般の罰 ・2回目の違反の罰:失格 注.JLPGAツアーのみ適用する
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