オミクロン拡大に備え、保健所の負担「ちいっとでも軽く」 名古屋・河村市長会見
オミクロン拡大に備え、保健所の負担「ちいっとでも軽く」 名古屋・河村市長会見
名古屋市の河村たかし市長は11日、市役所で定例記者会見に臨んだ。オミクロン株のさらなる感染拡大に備えて、保健所の負担軽減策などを発表。河村市長は「私も感染しましたから分かるんですけど、(診断を受けた人全員に郵送される「就業制限通知書」などの)手紙が来るんです。そういう保健センターの事務をちいっとでも軽くするということ」と説明した。 名古屋市・河村市長が定例会見(2022年1月11日)
新規陽性者数は前の週の約12倍に
名古屋市では9日までの1週間の新規陽性者数が、前の週の約12倍の495人に上っている。急激な陽性者数の増加に備えるため、市は17日から「HER-SYSセンター」という名称の拠点を開設。これまで保健センターが担っていた患者情報の入力や各種証明書発行などの事務を市役所内部に集約し、現場の負担を軽減する市独自の取り組み。 なお、河村市長は会見で「保健センターの事務の一部を民間委託する」と述べたが、市によると実際は民間ではなく市の健康福祉局内にできるという。 このほか、血中の酸素飽和度を測定する「パルスオキシメーター」の追加貸し出しや、地域の医療機関による往診などを促して自宅療養者の支援に臨む方針を示した。
若い世代のワクチン追加接種に懐疑的な見方も
河村市長は「(オミクロン株の症状は)軽いという説も相当言われている。ワクチン後遺症の話も説かれている。今のところいろいろな説があるので、よくご自分でテレビや新聞などを見られてご判断を」などと述べた。 ワクチンの3回目接種については、一般の高齢者も2回目からの接種間隔を従来の7カ月から6カ月に前倒しする県の方針を受け、「そういう方向でやっていく」とした。ただ、河村市長はここでも「若い人に対しては(ワクチンの効果や後遺症について)いろいろな疑問がテレビなどで提示されているところ」として、若い世代への追加接種には懐疑的な見方も示した。 18歳以下の10万円相当の給付金について、所得制限から外れた世帯にも自治体が独自に給付する動きがみられることには「名古屋もいろんなメニューで皆さんの応援をさせてもらっているので、まあちょっと検討させてもらえんかな」と述べた。 (関口威人/nameken)