XRPが10%上昇──リップル社がステーブルコイン「RLUSD」承認を発表
XRPレジャー(XRPL)ネットワークのネイティブトークンであるXRPは、リップル社のブラッド・ガーリングハウスCEOが、同社待望のステーブルコイン「RLUSD」がニューヨーク金融サービス局(NYDFS)から承認を得たと発表したことを受けて、米時間12月10日午後に急騰した。 「今入ったばかりのニュース...我々はNYDFSからRLUSDの最終承認を得た! 取引所とパートナーのリストはまもなく公開される」とガーリンハウス氏はXに投稿した。 XRPはガーリンハウス氏による発表後、暗号資産市場全体が反発するなかで10%上昇し、10日のそれまでの損失を帳消しにした。XRPは24時間で6.8%上昇し、ビットコイン(BTC)と広範な市場指標のCoinDesk 20 Index(CD20)を上回った。XRPLネットワークはリップル社を設立したエンジニアによって開発され、同社は長い間、XRPを使用した製品やサービスに関連してきた。 リップル社は4月、規制の厳しい米国短期国債を裏付けとして、急成長するステーブルコイン市場に参入する計画を明らかにした。ステーブルコインは暗号資産エコノミーにおける重要インフラであり、リップル社の注力分野であるグローバル決済にますます利用されるようになっている。 ステーブルコインの2大発行企業であるテザー社(USDTを発行)とサークル社(USDCを発行)は現在、約2000億ドル規模のステーブルコイン市場を支配している。しかし、この分野は今後数年で数兆ドル規模に成長すると予測されており、リップル社はその一角を狙おうとしている。 リップル社のモニカ・ロング(Monica Long)社長は10月のCoinDeskのインタビューで、RLUSDによって、リップル社は機関投資家向けの決済サービスにおいて確立された地位を活用し、現実資産のトークン化の重要な仲介役となることを目指していると語った(CoinDesk JAPANも、ロング社長にインタビューを行っている)。 関連記事:SECに勝訴、ステーブルコインやEVM互換サイドチェーンを発表……活発な動きの狙いは【リップルプレジデント・インタビュー】 トークン化は、より効率的な取引のために伝統的な金融商品をブロックチェーン上に配置する、暗号資産界で大人気のトレンドだ。 RLUSDはXRPレジャーとイーサリアムネットワーク上でベータテスト中だ。リップル社のロング氏は以前、このトークンは「運用準備が整った」と述べており、トークンの一般公開については規制当局の承認待ちとなっていた。 分析会社CryptoQuantがまとめたデータによると、現在イーサリアムには4170万ドル相当、XRPLには1040万ドル相当のRLUSDトークンが存在する。 |翻訳・編集:山口晶子|画像:リップル社のブラッド・ガーリングハウスCEO(Shutterstock/CoinDesk)|原文:XRP Rallies 10% as Ripple's Stablecoin Gets Regulatory Approval, CEO Garlinghouse Says
CoinDesk Japan 編集部