【サッカー日本代表 板倉 滉の「やるよ、俺は!」】第28回 最速激白! W杯アジア最終予選、 11月アウェー2連戦を終えて
北中米W杯アジア最終予選の11月シリーズを終えて、22得点2失点と首位独走で2024年を締めくくった日本代表。急造3バックのリーダーとして2連戦に臨み、中国戦では得点も記録した板倉がアウェーでの激闘を振り返る。 ■GK鈴木彩艶に感謝、悪天候のインドネシア戦 北中米W杯アジア最終予選の6戦が終わって、ここまでフル出場。アウェーのインドネシア戦(11月15日)と中国戦(11月19日)にしっかり勝って、今年の代表活動を締めくくれたのは良かった。 DF面では、3バックの中央を務めていた(谷口)彰悟さんがアキレス腱断裂で長期離脱となってしまったため、11月のアウェー2連戦は僕が中央に入って〝急造〟3バックで臨むことになった。所属先のボルシアMGでは中央を務めることが多いので、割とスムーズに入れた感覚がある。 代わりに右CBを務めた橋岡大樹(イングランド2部・ルートンタウン)や瀬古歩夢(スイス・グラスホッパー)も随所でいいプレーを見せていた。いい刺激になったし、ポジション争いはますます激化するだろうけど、身が引き締まる。そして、何よりも結果がすべてという試合で、6戦合計2失点にとどめられたのは大きい。 そんな11月シリーズについて、まずはインドネシア戦から振り返りたい。当日の気温は32℃、雨が降ってやんで、そしてまた土砂降りに。蒸し暑く、ピッチ状況も決していいとはいえなかった。ただ、インドネシアサポーターのサッカー熱はすさまじく、日本代表もほぼ全員知られていたようだった。 試合会場がサッカー専用のスタジアムではなく、陸上のトラックコースを挟んでいたおかげで、中東のような〝圧〟は感じなかったけれど、インドネシアのちょっとしたプレーでもスタジアムが盛り上がるので、相手はノリやすい状況だったはず。 僕としては開始早々、相手FWのオラトマングンに1対1で入れ替わられてピンチを招いたので、そこはとても反省している。GK(鈴木)彩艶がスーパーセーブで救ってくれたことに感謝しかない。 結果こそ攻撃陣の活躍もあって、4-0で大勝できたけど、1月のアジアカップで対戦したときのインドネシア(僕は出場していないが)からは進化した、まったく別のチームという印象を受けた。自陣をコンパクトにして前線の選手を裏に走らせ、どんどん嫌なロングボールを放り込む。今まさに強くなっている、決して油断できない相手だった。