左肩や耳の後ろに痛みも…心筋梗塞の前兆 「時々たくさん飲む」飲酒スタイルは危険 専門医がリスク回避について解説
突然の胸の痛みが前兆とされる心筋梗塞だが、実は左肩や耳の後ろに痛みがあらわれることもあるという。専門医に話を聞いた。 そもそも心筋梗塞とは、心臓を動かす筋肉に酸素や栄養を供給する冠動脈が、血の塊=血栓で詰まり、心臓の筋肉の細胞が死んでしまう病気のことで、激しい胸の痛みや圧迫感などの症状が出て、死に至るケースもある。 冠動脈が詰まるリスクを高めるのは、喫煙や高血圧、糖尿病、肥満といった生活習慣で、特に酒の飲み方には注意が必要だ。 福井大学医学部教授の夛田浩医師は「アルコールを適度に続けて飲むのは、心筋梗塞のリスクがあまり高くならず、むしろ下がると言われている。ただ、時々たくさん飲むのは、心筋梗塞のリスクを高めてしまうので、飲み会などで大量に飲酒をするのは避けた方が良い」と話す。 また、寒い時期に心筋梗塞が増加する要因の一つに、気温の変化による血圧の上昇も挙げられる。特に、暖かい室内から寒い屋外や部屋に移動する際の急激な血圧の変化、いわゆるヒートショックは、心臓に大きな負担をかける。 心筋梗塞の症状は、胸の痛みや圧迫感だけではない。夛田医師によると「耳の後ろから歯の辺りが痛い、左肩が痛いこともあるし、人によっては心窩部(しんかぶ)、みぞおちが痛くなって心筋梗塞が見つかる人もいる」という。 一方「中には痛みが全くない人もいる。心電図で心筋梗塞が見つかることもある」とし、早期発見につなげるためにも定期的な検診の必要性を訴える。 日常的には外出時や入浴時などの急激な温度変化を避け、水分補給を心がけ、心筋梗塞のリスクを減らすことに努めよう。
福井テレビ