「不記載事件に終結宣言を」自民・衛藤征士郎氏、首相に要求 「引きずられる」落選者会合
先の衆院選で落選した自民党の衛藤征士郎元衆院副議長は8日、党本部で開かれた落選者向けの懇談会に出席し、石破茂首相(党総裁)に対し、派閥パーティー収入不記載事件を巡り「党として終結したと宣言すべきだ。いつまでも引きずられてしまう」と訴えた。衛藤氏が記者団に明らかにした。 衛藤氏は旧安倍派で最高顧問を務めた。 会合後、衛藤氏は記者団に「終結宣言すれば、総裁と森山裕幹事長にごうごうたる意見が出てくるだろう。それを堂々と総裁と幹事長が一身に受け止めるべきではないか」と強調した。「自民党ではピンチの国会議員に対して、総裁と幹事長が先頭に立って支援の手を差し伸べてきた。今回はどうなのかと静かに思い、対処することを申し上げた」と語った。 9月の総裁選まで執行部として不記載事件の対応に当たった岸田文雄前首相と茂木敏充前幹事長についても「『(裏金ではなく)不記載の問題だ』とビシっと何度も言っておけば、こんなことにならなかったかもしれない」と振り返った。 衛藤氏は政治資金収支報告書に1070万円の不記載があり、4月に党役職停止半年の処分を受けた。衆院選では比例代表への重複立候補が認められず、大分2区で落選。昭和58年の初当選以来初めて議席を失った。