MotoGPマシンデビューの小椋藍選手 初走行の印象は……【MotoGPバルセロナ公式テスト】
新たな環境でスタートした、MotoGPクラスの小椋選手
2024年シーズンのMotoGP最終戦ソリダリティGP・オブ・バルセロナの2日後、MotoGPクラスの公式テストがスペインのバルセロナ-カタルーニャ・サーキットで行なわれました。このテストは2025年シーズンに向けた最初のテストという意味で、非常に重要です。ある意味では、この日から次のシーズンが始まります。 【画像】MotoGPマシンに乗る小椋藍選手を画像で見る(8枚)
チームを移籍するライダーはもちろん、ルーキーもまた、このテストで新しいチームに合流し、MotoGPマシンを走らせます。2025年シーズン、アプリリアのサテライトチームであるトラックハウス・MotoGP・チームからMotoGPクラスに参戦する、2024年Moto2チャンピオンである小椋藍選手も、その1人です。 テストは10時から17時にかけて、快晴の下で行なわれました。朝は吐く息が白いほど低い気温でしたが、太陽が高く昇るにつれて、次第に気温も上がっていきました。 テスト仕様のトラックハウス・MotoGP・チームカラーのレーシングスーツを纏った小椋選手は、走行前にピットのライブタイミング画面を眺め、上半身をストレッチし、やって来たチーム代表、ダビデ・ブリビオさんなどと言葉を交わしていました。走行前の小椋選手の表情はどことなく硬かったのですが、やはり緊張があったそうです。 小椋選手のピットにいるのは、2024年のミゲール・オリベイラ選手を担当していたクルーたちです。クルーチーフも、8シーズンをともに戦ったノーマン・ランクさんに別れを告げ、オリベイラ選手を担当していたジョヴァンニ・マッタロッロさんと組むことになります。
初めて乗るMotoGPマシン、未知のMotoGPクラス、新しいチーム、そして新しいクルーたち。そんな全く新しい環境のなかで、10時半ごろ小椋選手は走り出しました。テストでは、全ライダーの中で最多の86周を走り、55周目に1分40秒946を記録して、21番手でした。 このタイムは、この日トップだったアレックス・マルケス選手(グレシーニ・レーシングMotoGP)と2.143秒差で、アプリリア勢ではトップ、5番手だったラウル・フェルナンデス選手とは1.475秒差です。 参考までに、ソリダリティGPでフランチェスコ・バニャイア選手(ドゥカティ・レノボ・チーム)によって記録されたベストタイムは1分38秒641で、2.305秒差となっています。 ルーキー勢としては、ドゥカティのデスモセディチGPを駆るフェルミン・アルデゲェル選手(グレシーニ・レーシングMotoGP)が1分40秒564の20番手でした。小椋選手のタイムは、ルーキーの最初のテストとしては標準的と言えそうです。