「指揮官に直談判して臨んだ現地取材でわかった!」…KJ松井がアメリカ代表を徹底解説
■ジョエル・エンビード「唯一のセンターとして重要な仕事が待っている」
第一印象は「とにかくでかい!」。サイズがあり、フィジカルも強く、唯一のセンターと言える存在です。さらに3ポイントを軽々打てるシュートレンジの広さも持っており、チームには欠かせないプレーヤー。カーHCはカリー、レブロン、そしてエンビードの3人はスターターに固定したいと考えており、金メダル獲得のカギを握る存在です。 ライバルとなると言われているフランスにはルディ・ゴベア(ユタ・ジャズ)、セルビアにはニコラ・ヨキッチ(デンバー・ナゲッツ)といったNBAを代表するセンターがロスター入りしています。彼らを自由にプレーさせないためにもエンビードの役割は大きいでしょう。 また、シュートが入らなくなったり、オフェンスのリズムが悪くなったら、ローポストのエンビードに一度ボールを入れて、チームのリズムを整える事も考えられます。
■ドリュー・ホリデー「セルフィッシュなところがないチームの潤滑油」
「うまいな-」と思わず口に出してしまうのがホリデーです。やっぱり目についたのがディフェンスでマークマンにきっちりついていきますし、またヘルプディフェンスのうまさも見せてくれました。試合の大事なところで絡んでくるキーパーソンになるかもしれません。 ホリデーは東京オリンピックの金メダルメンバーではありますが、代表経験が抱負というわけではありません。しかし、チームメートからのリスペクトを得ていますし、なぜ最優秀守備選手賞を取ったことがないことにみんな驚いていますし、彼がオフェンスにやられてしまっても仕方がないと思われるのではないでしょうか。 どんなに豪華な布陣であってもゲームではボールを1個しか使いません。セルフィッシュな部分を見せず、ボールを共有させる潤滑油的な役割も期待されていると思います。
■バム・アデバヨ「豪華なチームに1人は欲しいロールプレーヤー」
強化試合ではAD(アンソニー・デイビス)がセンター、バム・アデバヨ(マイアミ・ヒート)がパワーフォワードというセットで出ていました。インサイドのビッグはこの2人にエンビードだけなので、機動力があり、ミドルレンジのシュートもうまいアデバヨは貴重な戦力になると思います。 大きな武器であるリバウンドについては、彼がゴール下にいるだけでウイングは相手がシュートを打ったタイミングで走れるはず。ADのような派手さはありませんが、チームのリズムを整えたりADのサポート役をしたりと、華やかなチームにあってロールモデルのような存在。アメリカ代表で同じ役割を担うホリデーやホワイトのインサイド版と言えます。