「指揮官に直談判して臨んだ現地取材でわかった!」…KJ松井がアメリカ代表を徹底解説
■デリック・ホワイト「地味な仕事を引き受けるチームのスパイス」
合宿開始時にはカワイ・レナード(ロサンゼルス・クリッパーズ)が登録されていましたが、「NBAシーズンへの準備に重きを置きたい」とコンディション調整のため離脱。そこに今年のNBAファイナルで活躍したデリック・ホワイト(ボストン・セルティックス)が追加招集されました。 華やかなロスターにあって、SGのホワイトの役割は相手のエースを抑えるというあまり目立たないポジション。でもホワイトはボール運びもできますし、シュート力もあるだけにチームのスパイス的な存在になると思います。 遅れてチームに参加した分、コミュニケーションやコンビネーションが心配とも言えます。ただし代表にはセルティックスのチームメートとなる(ジェイソン)テイタムや(ドリュー)ホリデーがいるので、問題ないでしょう。
■タイリース・ハリバートン「4年後を見据えてNBAアシスト王をロスター入り」
NBA2023-24シーズン、10.9本のアシストを記録してタイトルリーダーとなった対リール・ハリバートン(インディアナ・ペイサーズ)は、4年ぶりのプレーオフ、さらにはカンファレンスファイナルに導いた功労者と言えるでしょう。持ち味はスピード。早くボールを運んでパスを散らすことで、相手のディフェンスは的が絞れなくなります。 一方で、あまり自分でプレーメイクする感じではなく、他のプレーヤーに預ける感じもします。ただ、オープンになれば自分でも3ポイントを打てますから、当然ノーマークにするわけにはならないと思います。 ハリバートンは現在24歳。4年後のロサンゼルスオリンピックではアメリカ代表の主力となっているはず。そのようなプレーヤーをロスターに入れておくにも、アメリカが強い理由かもしれません。
■ジェイソン・テイタム「テイタムをベンチに置けるのはやっぱり贅沢」
KDが万全ではないという状況の中、ジェイソン・テイタム(セルティックス)の存在はアメリカ代表にとっても貴重なはず。ポジション的には2番から4番までプレーでき、しかもディフェンスがいい。それだけにKDやレブロンがファウルトラブルに陥ったときに使える貴重なピースです。 ボールに慣れていないからか強化試合でターンオーバーが目立つような気もしますが、それはそれほど問題ないでしょう。スーパースター軍団だけに誰がコートに立っても戦力が低下することはないと思いますが、テイタムのようなプレーヤーがベンチにいることでコーチ人は心強いはず。ユーティリティプレーヤーとしてアメリカの金メダル獲得に十分貢献できるはずです。その役割がテイタムであるというのは、やっぱり贅沢な布陣であると言わざるを得ません。