「指揮官に直談判して臨んだ現地取材でわかった!」…KJ松井がアメリカ代表を徹底解説
■アンソニー・エドワーズ「これからのアメリカ代表を支える存在になれるか」
過去にはマイケル・ジョーダン(元シカゴ・ブルズほか)、コービー・ブライアント(元レイカーズ)、ドウェイン・ウェイド(元マイアミ・ヒートほか)というレジェンドがいましたが、シューティングガードのポジションはこのチームの中で唯一の弱点と言えます。それだけにカーHCはチーム内で競争させているようです。 アンソニー・エドワーズ(ミネソタ・ティンバーウルブズ)は五輪期間中に23歳になる若手ですが、将来を嘱望されている存在。競争心もありますし、ハンドラーとしても起用があるでしょう。また、ディフェンスがアグレッシブなことも期待される部分ですが、FIBAの笛に慣れていないこともあり、ファウルトラブルに要注意です。
■レブロン・ジェームズ「体調は万全、チームの雰囲気作りにも気配り」
昨年のワールドカップでアメリカ代表は4位という結果に終わりました。大会直後、レブロンがパリ五輪への参加を表明、それに呼応するようにカリーやデュラントらNBAのスーパースターたちも追随し、21世紀最強とも言えるメンバーがそろいました。 年齢的にも今大会が五輪の最後だと思っているようですし、それだけに気合の入れ方がすごいと言えます。合宿の初日のレブロンの動きを見たら、十分準備してきたことがわかりますし、万全なコンディションで大会に入れると思います。 練習中もディフェンスのローテーションやオフェンスのセットについても細かいところを確認していました。ただ、それでシリアスになりすぎないところがレブロンのすごいところ。練習中にジョークを言ったりして、雰囲気作りにも気を配っていたのが印象的です。
■ケビン・デュラント「国際大会にめっぽう強いKDだけに目が離せない」
KDこと、ケビン・デュラントは国際大会でも得点力の高さを遺憾なく発揮して、パリオリンピックでは4大会連続で金メダル獲得を目指します。レブロン、カリーと並んでチームを引っ張る存在でもあります。 KDのシュートは対戦相手の脅威になることに疑う余地はないと思います。ステップバックの長さが他のNBAプレーヤーと比べても長いので、フェイダウェイで打たれてしまったら止めようがないと言えます。フランスの(ビクター)ウェンバンヤマ(サンアントニオ・スパーズ)でも止めることは難しいでしょう。 ただ、6月に負った右ふくらはぎの肉離れのため合宿では別メニューで調整、大会前の強化試合4試合をすべて欠場しました。それでもカーHCの信頼は厚く、彼の本領が発揮されるのは大会序盤ではなく、決勝トーナメントに入ってからかもしれません。