息子がUターン就職を検討しています。「地方公務員」から「民間企業」に行くとどのくらい給与が異なるのでしょうか?
自身の息子がUターンを検討していると知り、実際に子どもから相談を受けた人がいるかもしれません。このとき、地方公務員と民間企業ではどのくらい条件の差があるか気になる人もいるでしょう。 今回は群馬県の地方公務員を例に、平均給与や平均年齢とあわせて、民間企業とどのくらい給与の差があるかをまとめました。 ▼「公務員は安定している」って本当? 定年退職の割合や退職金の平均額を教えて!
地方公務員の平均給与はどのくらい?
地方公務員の平均給与について、今回は群馬県を例に表1より見ていきましょう。まず、群馬県の各種地方公務員平均給与について、同県ホームページでは令和4年度における職員の給与実態が開示されています。 表1
出典:群馬県「群馬県の人事行政の運営等の公表 第3 職員の給与の状況(2)職員の平均給与月額、初任給等の状況」を基に筆者作成 表1を見ても分かるように、給料平均は40万円前後におさまると考えられるでしょう。もちろん役職がついていれば給与は高くなる可能性がありますし、年齢が若いと平均以下になるかもしれません。 職員の初任給平均は20万円前後が目安となるため、Uターンする息子の年齢が何歳かによっても民間企業との差は変わってくると考えられるでしょう。 ■地方公務員と民間企業の全国平均給与の差は? 民間企業の全国平均給与は、国税庁の「令和4年分民間給与実態統計調査」を参考にできます。同調査によると、民間企業で働く給与所得者の平均給料・手当は年間で約380万円のようです。月収に換算すると約31万7000円となり、群馬県の地方公務員の平均給与と比べて低いことが分かります。 ただし、同調査では正社員以外の雇用形態も含まれているため、正社員のみだと上記よりも高い可能性があるでしょう。また、民間企業の場合は、規模や業種などによって給与に変動があると考えられます。そのため、民間企業の方が必ず給与が低くなるとは限らない点に注意が必要です。
地方公務員の給与水準は民間企業と比較しても高くなる可能性がある
今回は群馬県の地方公務員を例として、民間企業との給与水準を比較しました。結果だけで見れば、民間企業と比較したとき、地方公務員の給与水準は決して悪くないといえるでしょう。 ただし、年齢や従事している業務の内容によっては、今よりも給与などの待遇が悪くなってしまうかもしれません。また、将来のキャリアを考えたときに、息子が自分にとって後悔しない選択肢なのかを慎重に判断する必要があります。 上記の内容を理解したうえで、家族でUターンについて話し合う機会を設けてみてもいいかもしれません。話し合う際は給与だけでなく、労働環境や挑戦したいことなどを加味しながら進めてみるのもいいでしょう。 出典 群馬県 群馬県の人事行政の運営等の状況の公表 第3 職員の給与の状況(2)職員の平均給与月額、初任給等の状況 国税庁 令和4年分民間給与実態統計調査-調査結果報告-(16ページ) 執筆者:FINANCIAL FIELD編集部 ファイナンシャルプランナー
ファイナンシャルフィールド編集部