「腰痛と無縁になった」ねこ背改善に小顔効果も、現役バレエダンサーが考案した“胸椎伸ばし”
始めてすぐに感じる一石十鳥の圧倒的な効果
胸椎伸展は、「前屈み」の姿勢を強制的にリセットするストレッチだ。 スマホを見ている姿勢を思い浮かべてみてほしい。顔を前に突き出し、首が前に出る。これだけで、慢性的な首や肩のこり、頭痛の原因になる。それが常態化すると、背中が丸まり、肩は巻き、ねこ背に……。 結果、胸や肺が圧迫され、呼吸が浅くなる。呼吸が浅いと、酸素が十分に行きわたらないので、血流が悪くなり、当然、自律神経にも乱れが生じて、不眠、うつ、倦怠感、疲労の原因につながる。 胸椎伸展は、前屈みの姿勢を劇的に改善させるエクササイズ。得られる主な効果効能は、次のようなものだ。 (1)反り腰の改善……胸の骨が動き出すので、ストレッチ後すぐに腰のストレスが軽減。 (2)ねこ背・巻き肩の改善……胸が強制的に広がり、起き上がった後、背中が自然とスッと伸びる。 (3)美しいデコルテをつくる……デコルテ部分が開き、上向きになる。それにつれてバストトップの位置がアップ。 (4)深い呼吸ができる……グッと胸が広がるので、ストレッチ後は肺いっぱいに酸素が入ってくる。頭や目までスッキリ。 (5)自律神経が整う……固まっていた背骨が柔軟性を取り戻し、深い呼吸ができるようになることで、自律神経のバランスも整う。寝つきの悪さや眠りの浅さの改善にも役立つ。 そのほか、ウエストが細くなる、顔が小さくなる、むくみが取れるなど、実践者からうれしい声が続々と寄せられている。 毎日たった3分寝るだけで、これだけの効果が得られるのだから、やらない手はない!
拷問!?ストレッチを実践
今まで動かしたことのない骨を伸ばすイメージ 胸椎伸展は、1日3~10分、寝転ぶだけ。唯一のポイントは、道具(フォームローラー)を使用すること。 「効かせたい部位に、確実に、効果的にストレッチをかけるには、道具を固定して負荷をかけるのが手っ取り早く、効率がいいのです」 道具を使わずにやろうとすると、つい自分の動かしやすい部位を使ってしまう。 「胸を反るストレッチをしていても、胸が硬くて動かないので、腰が反ってしまうのです。そうなると腰に負担がかかってしまい逆効果なので、私は必ず道具を使います」 ちなみに、胸椎伸展は、身体に柔軟性のあるプロのダンサーでも、初回は「拷問かと思うほど痛い」という。 これまで何十年も動かしていなかった部位は、筋膜が癒着してガチガチに固まっている。それをじっくり動かすので、どうしても痛みが出てくるのだ。 しかし、この程度の反る角度ではケガはしないのでご安心を。首や背中が折れそうな感覚を味わうかもしれないが、自分が思うほど実際はたいして反っていないのだ(鏡に姿を映してみれば一目瞭然)。 注意点としては「痛い!」と感じると、筋肉に緊張が走って息を止めてしまう人が多いので、そんなときは落ち着いて「息を吸って、吐いて」を繰り返すこと。 「今まで動いていなかったところが動いている」と思って、意識的に、痛い部位の力を抜こう。痛かろうが苦しかろうが、息を吐いて、痛みを解放する。そうすることで、骨がしなって、しだいに、しなやかにやわらかくなっていく。 できる範囲でコツコツと。「継続は力なり」で毎日行うことが重要だ。 1.ヨガマットの上に座って足をヨガマットの幅にセットし、 膝を立ててあおむけに寝る 2.フォームローラーを配置するため腰を上げる 3.腰を上げて、一番下の肋骨にフォームローラーの下側の端を当てる 4.フォームローラーの上に身体をおく。後頭部がヨガマットについた状態をキープする。身体が硬いと、お尻が浮くが、最初は浮いたままでOK 5.両腕を上げて両手を頭の後ろで組む。ゆっくり息を吐き出しつつ、股関節の力を緩め、身体がしなってくることを感じながらお尻を徐々に沈めていく ※肩は床につかなくても大丈夫なので、まずはお尻を床につけられることを意識 ※通院中の人は医師の許可を得て行ってください