内向的な子どもの〈タイプの違い〉を臨床心理士が解説。「内向型」と「HSC型」チェックリストで子どもの性質をチェックしよう
アメリカの心理学者エレイン・アーロンが提唱した、生まれつき敏感で周りの刺激を受けやすい性質の子どもを指す「HSC(Highly Sensitive Child)」という言葉が近年注目されています。このような内向的な子どもについて、2000人以上の親子の悩みを解決してきた元スクールカウンセラーで臨床心理士の吉田美智子さんは「内向的だからこそ持つ長所を最大限に伸ばすことが、親子にとって大切」と語っていて――。そこで今回は、吉田さんの著書『声かけで伸ばす 内向的な子のすごい力』より「内向的な子どものタイプの違い」についてご紹介します。 【図】内向型・HSC型・トラウマ型の特徴 * * * * * * * ◆子どもの性質をチェックしよう 内向的な子どもを、内気な内向型と感じやすいHSC型にわけて解説します。 まずは、子どものタイプを調べてみましょう。 このチェックテストは、すでにある性格テストと筆者の臨床経験からつくった内向型・HSC型を理解するためのものです。当てはまる数が多いほど、その性質の傾向が強くなります。 同数の場合は、お悩み別ごとの子どもの様子を見ながら内向・HSCどちらの性質で困っているのか判断しましょう。 ただ、このチェックリストで子どもの性質を完全に判定できるわけではありませんし、そのときの状況などによって変わりますので、目安として考えてください。
◆内向型、HSC型チェックリスト 内向型 Check list ■ひとり遊びや、仲のいい少人数で遊ぶのが好き。 ■話すより文章や絵で表現するのが好き。 ■聞き役になることが多い。 ■自分のやり方でやりたい。 ■人の意見に影響されにくい。 ■自分で決めたら、他の人の意見に耳を貸さずにやり抜く。 ■「つまらない」と思ったらやらない。 ■「みんなで一緒に」が嫌い。 ■人と違っても気にしない。 HSC型 Check list ■大きな音が嫌い。 ■一度にいろいろなことが起こっていると嫌な気持ちになる。 ■すぐにびっくりする。 ■誰かに見られていると緊張していつもよりうまくできなくなる。 ■小さなことでもすぐに気がつく。 ■周りの人の気分に影響されやすい。 ■よいにおいのするものが好き。 ■感動しやすい。 ■よいときと悪いときの差が大きい。
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