将来の認知症を予防するために。日々心がけたい、12の生活習慣。
◎寝すぎも寝なさすぎ もNG。7時間睡眠 が脳を最適化。
脳と睡眠時間は、「10万人を対象にした日本の研究では、8時間以上の睡眠は、7時間睡眠よりも寿命が短いという結果に。北欧でも10時間以上の睡眠は認知症リスクが高まるというデータがあります」と森さん。
◎昼寝をするなら、アラームをかけて1時間以内までに。
うとうとと寝落ちして、気づいたら夕暮れどき。 「1時間以内の昼寝はアルツハイマー型認知症のリスクを下げるのに、1時間以上はリスクを高めたというデータがあるので、必ずアラームをかけて」(森さん)
◎無呼吸症に注意。 家族に指摘されたら 一度検査を。
「寝ている間に呼吸が止まっている」と家族に指摘されたら要注意。日本人の300万人以上が無呼吸症候群と推測されているそう。 「無呼吸症を治療しないと10年間で認知症リスクが約26%上がります」(森さん)
【コミュニ ケーション】言葉を交わし心を通わせることが、脳によい刺激に。
孤独が健康に深く影響していることは、世界的にも広く知られているとおり。 森さんは「人とのコミュニケーションがなくなると、外部から脳への刺激も減り、認知症リスクが高まります」と注意を促す。 女性は年齢を重ねると交友関係も変化しがち。 「ひとりでいるほうが落ちつくという人もいるでしょうが、誰かと会って会話して、食事して、という関わりは、脳にもよい刺激をもたらします。時には人づきあいにおける煩わしさやストレスさえも、脳には必要なのです」(森さん)
◎人と直接会って会話を楽しむのは脳のごちそう。
スクリーン越しよりも、リアルに会っておしゃべりすることは、とても大切だそう。 「相手の表情や間合い、ニュアンスなど、オンラインでは伝わりづらい情報が脳に伝達されて、いい影響があります」(森さん)
◎推し活や、SNSなど 新しいことを始める 〝ときめき感〟が大切。
孤独を解消して脳をフル回転させるには、心ときめく新しいことにチャレンジするのが近道。 「SNSで発信したり、推し活もいいでしょう。コンテンツを消費するだけでなく、自分なりの表現で楽しんで」(森さん)
◎旅行や美術館巡り、 観劇など、おでかけ習慣を充実させて。
外出が億劫になると、日々の活動量も減り、身なりも構わなくなりがち。 「認知症は五感が損なわれてゆくので、心を揺さぶられる景色や芸術にふれるのも大切なこと。外出予定は意識的に増やして」(森さん)