「新築住宅」が全然売れなくなる…これから人口激減ニッポンを襲う「ヤバい大変化」
60代の自衛官が80代~90代の命を守る
最後に、安全を守る仕事に起こる大変化として、「60代の自衛官が80代~90代の命を守る」ということが紹介された。 河合さん「軍備の拡充をしても、メンテナンスをしたり装備を使用したりする人が高齢化しています。大災害があったときに人命救助する自衛官の数が足りず、この10年ほどを見ても定員不足が常態化しているんです。このまま充足率が減っていくと、制度改正で60代だけの部隊ができる日も来てしまうのではないかと思います。人生100年時代、60代の自衛官が80代~90代の命を守るような未来がやってくるわけです。 警察でも同じことが起きています。兵庫県や鹿児島では採用上限年齢が36歳と、若者の採用が困難になっています。日本では約7割の人が災害リスクのある場所に住んでいますから、50~60代の消防士が高齢者を救助する光景が当たり前になるでしょう」 最後に、村上さんは「私たちが意識すべきこと、考えるべきことは?」と投げかけた。 河合「個人でどうこうするのは難しい問題。政府や各業界が発想を変えていかないといけません。 ポイントは2つ。ひとつは、労働者・サービスに就く人が減るので、減少を前提にどうするかを考えること。もうひとつは、市場が小さくなるので、行政サービス含めいろんなサービスが届くように、ある程度の規模の商圏を維持することです。 好きなところに住む自由はありますが、社会全体のことや生活を考えると、集約していかないと人口減少問題を乗り越えることができません。日本の各地に便利な場所を作っていくような動きを自主的にやっていくことがこれから不可欠になるでしょう」 つづく「日本人はこのまま絶滅するのか…2030年に地方から百貨店や銀行が消える「衝撃の未来」」では、「ポツンと5軒家はやめるべき」「ショッピングモールの閉店ラッシュ」などこれから日本を襲う大変化を掘り下げて解説する。
現代新書編集部