「新築住宅」が全然売れなくなる…これから人口激減ニッポンを襲う「ヤバい大変化」
2030年頃になると「患者不足」が起きる
2つ目に取り上げたのは、医療業界に起こる大変化「2030年頃になると『患者不足』が起きる」というもの。聞き慣れない「患者不足」とは? 河合さん「これまで高齢者が増えるということで、『医師不足』が叫ばれてきました。だから医学部の定員枠を増やしてきましたが、都道府県によってはすでに高齢者数が減っています。すると、医師が増えても患者がいない『患者不足』の状況に陥るわけです。 二次医療圏(救急医療を含む一般的な入院治療が完結するように設定した区域)別にみると、外来患者数は2020年までに214医療圏で、入院患者数は2035年までに260医療圏でピークを迎えます。ただ、診療科によって偏在化が起きます。内科や皮膚科では医師が多く、外科は足りないといったように。 2040年までには高齢者も減少していきますが、基本的には大都市圏では医師不足が続き地方では患者不足が起きます。すでに医者が転職したり病院ごと東京圏に移転したりする動きも出てきているほどです」
「ごみ難民」が多発、20キロ通学の小学生が増加
3つ目は、地方公務員に起こる大変化として、「『ごみ難民』が多発、20キロ通学の小学生が増加」を解説。 河合さん「地方公務員は行政改革で減らしていましたが、少子化でその数はますます減少します。2045年には充足率が8割を切る、つまり2割以上人が足りなくなり、町村レベルでは充足率が65%という場所も出てきます。となると、一人で幅広い地域を担当し、負荷が増え、ブラック化していく未来が見えてきます。『ポツンと5軒家』のような状況では、少ない人数ではゴミ収集すら十分にできなくなるでしょう。 また、小学校の統廃合がますます進んでいきます。子どもや学校の数は減り、教員余るような事態も起きるでしょう。いまや子どもの8.4人に1人が東京都生まれですから、地方はもっと子どもが少ないわけです。その結果、地方ほど人口集中地にしか学校が残らず、通学距離20キロ以上の人がいる学校は、小学校で8%、中学校で14%に及んでいます」