富士急ド・ドドンパ事故で報告書 車輪や乗客姿勢に原因、国交省
富士急ハイランド(山梨県富士吉田市)のジェットコースター「ド・ドドンパ」で2020、21年に計12件の事故があり乗客12人が重軽傷を負った問題で、国土交通省の審議会は28日、車輪の構造を変えたことや乗客の姿勢が原因とする調査報告書を公表した。 ド・ドドンパでは20年12月以降、縦回転する「ループ」付近などで首の骨折や捻挫を負う乗客が相次いだ。 報告書によると、当初はパンク時に車両が浮くのを防ぐ車輪が1両につき2個付く構造だった。逆走事故対策として19~21年に、浮き上がり防止車輪を4個にする改修をしていくと事故が発生。車重の増加などが頭部への加速度を増す原因になったとみられる。 高速を出すため空気入りタイヤを採用しているが、一般的なジェットコースターは空気を入れないウレタン製タイヤが使われているため頭部への加速度が増大しにくいとも指摘。 乗客はスタッフから頭を後ろにつけて下を向かないように案内されていたが、負傷した乗客は前傾やうつむいた姿勢だったとの申告があり、けがの有無に影響した可能性があるとした。