KYOJO CUP 2024 第2戦|2度もセーフティーカーが入ったKYOJO史上最悪のレース|2024年7月20日(土)リポート
何かが起きると思ったが、やはり起きてしまった大観衆の中のレース
何かが起きると思ったが、やはり起きてしまった大観衆の中のレース トップ3人を除き、すべてのドライバーが大観客の中、ふわふわした気持ちの中で始まった第2戦。しかも29台がいっぺんになだれ込むスタート直後のTGRコーナーは見ている側もかなり緊張。しかし、全ドライバーがきれいにコーナーを通過。ほっとした直後のAコーナー(コカコーラー)で荻原友美がスピン、その後続の樋渡まいを巻き込み、完全にコースをふさいでしまい、セーフティーカーが入る。ここで各選手のレース経験の浅さがさらなる問題を引き起こす。以前イエローフラッグは、その文字通り黄色い旗が振られていたが現在はコース上の各コーナーにイエローのライトが点灯する。観客席からも見えるような強い光のため、ドイライバーが気が付かないことはないが、KYOJOでは数少ない事態のため、トップ3台のようにセーフティーカーのペースに合わせて隊列を組むことができず、列はガタガタ。スリップストリームに付くために一直線になるKYOJO名物のいつもの状況の方がよほどきれいな隊列を組んでいるほど。 【画像30枚】参戦ドライバーなどすべての画像を見る しかもこの灼熱の中で車体を左右に振れさせ、タイヤを温めるというまったく無意味なことをするドライバーが続出。再スタートを切った際もそれに気が付かず、出遅れるドライバーも複数いて、大混乱の状態。しかもSFとの共催のため、いつものような余裕あるレーススケジュールではなく、30分で強制終了という特別ルールが課されていた。下手をすると規定周回をクリアする前にタイムリミットでレースが終了してしまう可能性がある状況。1周目からイエローフラッグが振られる状況は通常のレースにおいても歓迎すべきものではないが、スケジュールが詰め込まれたビッグレースとの共催時には、より避けたいものだった。 イエローランプが消えると先頭の下野璃央が一気に加速、そのあとを追う翁長実希。その後ろにいて少し反されていた斎藤愛未だったが6周目にファステストラップを記録し、一気に上位2台に並ぶ。さらにその後ろから第一戦で上位3台に絡むことができなかった平川真子が猛然と追撃。この4台のバトルになりかけたが、斎藤がそのストレートでのスピードを生かして一気にトップに出ると2位を走る下野をも引き離し始める。そのあまりのスピードにスリップにも入ることができないような状況。平川真子の追撃によってバトルとなった翁長は4位となり、上位2台と引き離されはじめる。 ようやく平川をかわした翁長が追撃に入ろうとした瞬間、保井舞がグラベルに突っ込みリタイヤ。そして再びイエローランプが点灯し、セーフティーカーが入ることになった。すでに10周目に入っていたことから、その後レースが再開されることなく、このままの順位で確定。斎藤は2020年から参加したKYOJOにおいて嬉しい初優勝となった。 >>斎藤愛未よりも先に泣いてしまう坪井翔 しかし2回のセーフティーカー介入というKYOJO史上初となる出来事、そして3台が横並びでコーナーに進入する3ワイドの危険な状況がいたるところで発生し、多数のマシン接触が起きたことを問題視し、ミーティングルームにKYOJOドライバー全員が集められることに。そこでは関谷正徳同席のもと、KYOJOアドバイザーである黒澤琢弥からかなり厳しめのお叱りを受けることになった。