【フラットプレーンV8搭載のPHEV】アストン マーティン・ヴァルハラ 世界限定999台で来年度に生産開始
パワートレイン
ヴァルハラのハイブリッド・パワートレインは、新開発の828psを発揮する4LツインターボV8エンジンと、合計251psを供給する3基の電気モーターを組み合わせている。 2基の電気モーターはフロント・アクスルに搭載され、3基目の電気モーターは新型の8速DCTトランスミッションに組み込まれており、リア・アクスルのみに駆動力を供給。 3基の電気モーターは、パフォーマンスに特化したPHEVパワートレイン向けに設計した先進的な高性能バッテリー(HPB)システムによって駆動。 このバッテリーは非常に効率的な誘電冷却システムを備えており、頻繁かつ連続的なパワー要求を満たすために充電電力を迅速に展開する能力、高速エネルギー吸収能力、さらに高いパワー密度を兼ね備えることにより、活気に満ちた走行時には即座にフルパワーを引き出し、減速時には強力なエネルギー回収を実現する。 HPBの冷却システムは、先端技術を採用した電気絶縁性を持つ冷却液をバッテリーパック全体に循環させ、560個のセルそれぞれを最適な温度に保つことで、最大限のパフォーマンスを安定して発揮。 フロント・アクスルは、ヴァルハラ専用に設計された革新的なラジアルフラックス型内部永久磁石モーター2基のみによって駆動し、それぞれのモーターは18.1ps/kgを発生。 EVモードを選択すると、ヴァルハラはフロント・アクスルのみで駆動。特徴として、これらのフロント電気モーターは、トルクベクタリングを可能にするカスタムビルドのP4型フロント電動ドライブユニット内に統合されている。 トルクとパワーを最大限に引き出し、非常にコンパクトなパッケージングを可能にするため、P4ユニットには、非対称ローターに最高水準の高強度ネオジム鉄ホウ素磁石を採用。 さらに、新開発の冷却戦略によって、アクティブステーターとローターオイル冷却機能を備えた電気モーターは、温度を効果的に抑え、最も過酷な走行条件下でも最大限のパフォーマンスを一貫して維持することが可能となる。 リア・アクスルはV8エンジンによって駆動され、DCTトランスミッションに組み込まれた3基目の電気モーターが追加のパワーを供給。アストン マーティンのヴァンテージ、DB12、DBX707モデルに搭載されているV8とは異なり、ヴァルハラの新型エンジンはドライサンプ潤滑システムを採用しており、サーキット走行中に横方向の強い力が加わる状況でも、適切なオイル供給を確保。さらに大きな特徴として、クランクピンが180度のオフセットで配置されたフラットプレーンクランクシャフトを採用している。