妊娠中、義母のストレスで入院した嫁が、病室で聞いた的確すぎる「嫁姑トラブルの対処法」
夫に頼んだはずのものをなぜか義母が…
次の日。夫に頼んだはずのものを持って義母が襲来、いえ、来院。お義母様ありがとうございます。来週で全然構わないのですが……。来週夫に持ってきてもらいたかったのですが……。 会話もそこそこに義母は、同室の方々に挨拶をしてお菓子を配り始めました。「うちの娘がご迷惑をかけます」と。言葉のあやだとはわかっていますが、私はお義母さんの娘なんですね。パンツを洗ってもらったら娘なんでしょうか。 そして、私は他人様にご迷惑をかけていますか?割と静かにお利口に過ごしているつもりなんですけれど……と、軽く心の中で荒むくらいには妊婦のメンタルは不穏です。 挨拶を一通り終えた後は、「みさえちゃんは高血圧だからお菓子はダメよね。本を持ってきたわ」と私にホラーミステリー小説を持ってきてくれました。好きだけどお義母さん。病院での殺人事件の小説は、ちょっと胎教に悪い気がします。私もお菓子が食べたかったです。 そして義母は「病院だからあんまり長居しちゃダメよね!」と、私のパンツを含む洗濯物もやや強引に持って帰りました。「病院にも洗濯機はあるから」と言いましたが「お金がもったいない」「遠慮しないで」と聞き入れてもらえず……。 「また明日も来るからね」と言い残して義母は帰っていきました。そうか、明日も来るのか……。
「お姑さん、大変そうね」は救いの言葉
救いだったのは義母が帰った後の同室の方からのお言葉。 「お姑さん、大変そうね(笑)」と声をかけてくれて、他の人も優しい目で「わかるわかる」「最初は言えないよね」と、うんうんと頷いて皆さん理解してくださって、心がほぐれ、血圧が20は下がった気がしました。 その後、同室の方々とすぐに仲良しに。私以外の皆さんは経産婦。そして義実家と同居や近距離別居の経験がある方も多く、いろいろなトラブルの体験談や距離感の保ち方などを教えてもらいました。 先輩方のお話は本当に参考になりましたし、退院後も言われた通りのことが次々と起こりました。聞いておいてよかった! ありがとうございました。 そして義母の来院についても、安静を理由に夫から「毎日行かなくていい」と言ってもらうのがベストでは?との助言をいただき、その通りにしました。さすがに病院という場所だったので、義母も遠慮してくださった様子。 また、「簡単な内容でいいから毎日LINEだけでもしておくといいよ!」とアドバイスもいただいたのでその通りにしてみました。「今日はハンバーグでした」などの写真を添えて義母に送信。私の様子がわかって安心されたようで連絡も突然の来院もなくなりました。 きっとこれだけで良かったんですね。私が遠慮して何も言えないと思っていたから、少々強引に突っ込んできてくださったんだと思います。早くやっていれば入院しなくて済んだかも? いや原因はわかりませんが。 このときに学んだ『こちらから現状報告をして、今の様子を知っておいてもらう』というスタンスは今も継続しています。これはうちのような義母との距離を程よく保つために有効な方法かもしれません。
白目 みさえ(心理師・漫画家)