ソーダやシリアルなどの超加工品は本当に体に悪いの? イギリスの最新研究結果を解説
さらに、加工方法に基づいた食品分類システムのNOVAも広く使用されている。NOVAシステムでは、非加工食品または最小加工食品、加工食品原料、加工食品、超加工食品という4つのカテゴリーに食品を分類する。 加工食品は市販され、賞味期限が長く、利便性がいいように製造されている。平均的なアメリカ人は野菜や果物から十分な食物繊維を摂取できていないため、スライスした果物や野菜などの最小限に加工された商品を購入すれば、洗ったり、乾かしたり、切る手間を省いてより便利に自然食品を摂取できます、とロドリゲスさん。 「パンやチーズ、豆腐、缶詰の果物や野菜などの加工食品は、手が加えられているとはいえ、健康に悪いものではありません。簡単で便利なうえ、ヘルシーで満足感のある栄養豊富な食事を作るのに役立ちます」と彼女は話す。
超加工食品はどのくらい不健康?
研究では、添加糖分、塩分、脂肪分を多く含む超加工食品中心の食生活を続けると、健康に悪影響を及ぼすことが分かった。しかし、注意点がいくつかある。「超加工食品の摂取を減らす方法を見つけることはできますが、加工そのものより、その食品の栄養価を考えることが重要です」と彼女は話す。 2023年、米農務省農業研究局のグランドフォークス人間栄養研究センターが発表したある研究結果では、「アメリカ人の食事ガイドライン」に沿ったヘルシーな食事でも、カロリーの91%を超加工食品から摂取することが可能であることが証明された。これらの食品は、NOVAのカテゴリーでは超加工品に分類されるという。 この結果は、超加工食品にはさまざまな食べ物が含まれ、超加工食品と呼ばれる食べ物が必ずしも「健康に悪い」という意味ではないことを表している。
グランドフォークス人間栄養研究センターのARS研究栄養士であるジュリー・ヘス氏は、米農務省のプレスリリースで次のように語っている。「この研究は、超加工食品の使用も選択肢になりうるという、健康的な食生活におけるよりバランスの取れた見方を示す概念実証です」 「たとえば牛乳アレルギーの人や、ベジタリアンやヴィーガンの人にとって、豆乳は栄養豊富でベストな選択肢です。超加工品に該当するからといって、このプラントベースの選択肢が健康に悪いと思いますか。そんなことはないはずです」とロドリゲスさん。 超加工食品が健康に悪影響を及ぼす危険性を示す研究があるいっぽうで、現在の食事ガイドラインに適合する可能性を示す研究もある。結局のところ、これらは個人やその人が食べている食品の種類によって変わる様子。おもな超加工食品がキャンディーと炭酸飲料の食生活と、食物繊維を豊富に含むパンと低糖質の朝食用シリアルの食生活とでは、間違いなく健康への影響が大きく異なるはず。