日銀・黒田総裁会見10月31日(全文3完)マイナス金利の深掘りは可能
「設備投資の抵抗力」に修辞的な意味はあるのか
時事通信:幹事社からですが、50分が経過したのですけれども、そろそろいかがでしょうか。 テレビ東京:すいません、テレビ東京の【タチ** 00:55:03】でございます。最後の最後になってちょっとつまらん質問で恐縮なんですが、今日発表された「『物価安定の目標』に向けたモメンタムの評価」という背景説明資料なんですけども、記者会見では総裁がおっしゃったように7項目のうち2項目を設備投資の抵抗力にあてておられるというのは非常に印象的だったんですが、さらに実は印象的だったのは日本語の表記だと、海外経済の減速に対する設備投資の抵抗力あるか、ないか、ちょっと【ハングル 00:55:37】な表現なんですが、英語の表現を見ると、Steady Business Fixed Investment、極めて堅調な設備投資、そのあとにdespiteが出てきて、海外の経済がスローダウンしても、設備投資は堅調なんだという、非常にメッセージ性が強いようにお見受けしたんですが、これはなんらかのレトリック、修辞的な意味があるんでしょうか、もうちょっと深い意味はあるんでしょうか。 黒田:修辞的なとか、そこに書いてある以上の意味はないんですけども、それはファクトとして、このところの設備投資の堅調な状況っていうのは、最初は、数年前はかなりの期間、設備投資が控えられてましたので、設備機械のビンテージが非常に長くなっていて、更新しないといけないとか、その際には効率を良くするとか、省力化するとかそういうことも含めて始まったと思うんですけども、いまや、先ほど来、申し上げているような、いろんな物流センターの投資であるとか建設投資、そして省力化投資、技術革新に向けたさまざまな投資っていう意味で、やや景気循環的なというか、特に外需の動きに大きく左右されるっていうことの少ない投資が進んでいると。特に非製造業はそうですけども、そういうこともありますので、事実としてわが国の設備投資が比較的堅調であるということを申し上げたんだと思います。