「資産所得倍増プラン」本年末に策定 岸田首相会見6月15日(全文1)
岸田文雄首相は15日、官邸で記者会見を行った。 ※【**** 00:35:30】などと記した部分は、判別できなかった箇所ですので、ご了承ください。タイムレコードは「岸田首相が会見 「内閣感染症危機管理庁」設置を表明(2022年6月15日)」に対応しております。 【動画】岸田首相が会見 「内閣感染症危機管理庁」設置を表明(2022年6月15日) ◇ ◇
日々、決断と実行の連続だった
司会:ただ今より、岸田内閣総理大臣の記者会見を行います。初めに岸田総理から発言がございます。それでは総理、よろしくお願いいたします。 岸田:本日、通常国会が閉幕、閉会いたしました。本予算、補正予算、61本の内閣提出法案、7本の条約の全てを会期内に成立させることができました。26年ぶりのことです。円滑な国会運営にご協力いただきました与野党の皆さまに感謝を申し上げます。 新型コロナへの対応、ロシアによるウクライナ侵略、世界的なエネルギー・食料市場の高騰、何十年に一度の歴史を画するような危機的事態が次々と、しかも同時に起こる中、内閣総理大臣として国民の命、暮らし、雇用、経済を守るため、日々、決断と実行の連続でした。国民の皆さんのご理解とご協力に御礼を申し上げます。 冒頭に新型コロナ対応とウクライナ侵略についてどのような考え方で対応しているか、そのポイントを申し上げます。まず新型コロナ対応です。わが国は欧米諸国に比べ感染を極めて低いレベルに抑え込んでいます。各国首脳との会談でも、わが国の取り組みと、その成果に高い評価が示されています。感染拡大を防ぐための国民の皆さんのご協力、また地方自治体、医療、福祉、子育て等の現場の皆さまの献身的なご尽力に心より感謝を申し上げます。
力による一方的な現状変更は認められない
政府としては昨年11月にコロナ対応の全体像を示し、その下で病床の確保、ワクチン接種の推進などに取り組んできました。3回目のワクチン接種率は、すでに60%を超えました。高齢者に絞れば90%の方に接種をいただいています。これはG7でもトップクラスの水準です。こうした取り組みの結果として、緊急事態宣言を回避しながら、感染拡大防止と経済活動の維持を両立させることができました。しかしながら世界では新たな変異の報告もあるなど、まだまだ気を緩めることはできません。「平時への移行の道を慎重に歩んでいく」という基本方針を堅持しつつ、一日も早く皆さんが日常を取り戻せるように努力を続けてまいります。 次にウクライナ侵略への対応です。世界の平和秩序を踏みにじるロシアによる侵略は、決して許してはならない。国際法のルールを破る行為には高い代償が伴うことを示す。こうした思いで、これまでの対ロシア政策を大きく転換し、G7をはじめとする国際社会と協力をし、厳しい対ロシア制裁を科すとともに、ウクライナ等への支援に全力を挙げています。 アジアにおける唯一のG7メンバー国として、今、まさに日本の外交力が問われています。3月のインド・カンボジア訪問、0泊3日でのG7ブリュッセル会合、ゴールデンウイークのアジア・欧州歴訪、先月の東京での日米首脳会談、日米豪印のクアッド首脳会合、先週末のシャングリラ・ダイアローグ、そして再来週予定しているG7エルマウ・サミットに、さらに日本の総理大臣として初めてNATO首脳会議に出席をいたします。欧州とインド太平洋の安全保障は不可分であり、力による一方的な現状変更は世界のどこであれ認められないということを訴えていきます。 アジアの立場とG7の立場が協調されたものとなるよう働き掛ける。また、防衛力の抜本的強化を含め、日米同盟を新たな高みに引き上げながら「自由で開かれたインド太平洋」を、志を同じくする国々とつくっていく。さらに核軍縮・不拡散や気候変動などのグローバルな問題に対し、日本ならではの貢献をしていく。地域の平和と安定を守るため、中国に主張すべきは主張し、責任ある行動を求めていく。同時に、諸懸案を含め対話を重ね、共通の課題については協力をしていく。私が掲げる「新時代リアリズム外交」です。引き続き、長年培ってきた各国首脳との信頼関係を生かして、日本の平和、そして国際社会の平和を守るため全力で取り組んでまいります。