なぜできた?「格安スマホ」/木暮太一のやさしいニュース解説
今年の春から、「格安スマホ」が出回っています。イオンやビックカメラでは月額3000円を下回るスマホが売りだされ、話題を呼んでいます。 「3000円以下!? 安っ!」 ドコモ、au、ソフトバンクの大手3社は月額約7,000円なので、半額以下ということになりますね。 「すごい! その“格安スマホ”って、どこの会社が出したの?」 それが、イオンやビックカメラなんです。「イオンやビックカメラで売っている」ではなく、「イオンやビックカメラなどが、大手3社と並んで出した」のです。 イオンやビックカメラが、ある意味メーカーとなって自社ブランドで出したわけです。 通常、これらの会社は、メーカーの商品を並べて販売するだけです。でも、今回は、自分たちで商品を企画して、売っているんですね。 スーパーで「プライベートブランド」という自社企画の食品やお菓子を売っていますが、それと同じようなことです。 「そんなことできるの?」 できるのです。それを理解するためには、「SIMフリー」という言葉を知らなければいけません。 「SIMフリー? なんか聞いたことあるけど……」 まず、「SIMフリー」とは、「SIMカード」が「自由(フリー)」ということです。つまり、「どの『SIMカード』を使ってもいい」ということです。 「全然わからない」 まず、「SIMカード」について説明しましょう。 SIMカードとは、携帯電話の中に入っているICカードのことです。このICカードに携帯電話の番号やら必要な情報が記録されています。そして、このカードを携帯本体に差し込むと、携帯が使えるようになります。 イメージで言うと、携帯本体が自動車、SIMカードが運転手のようなものです。 この運転手が、“ドコモ人”であれば、ドコモの道路(回線)を通って通話します。“ソフトバンク人”であれば、ソフトバンクの回線を通ることになり、ソフトバンクから通話料が課金されることになります。 「なるほどね、で、それが何なの?」