ガザ北部「医療体制崩壊」 赤十字、国際法順守を要求
【エルサレム共同】赤十字国際委員会(ICRC)は30日、イスラエル軍による病院周辺への攻撃でパレスチナ自治区ガザ北部の医療体制が「崩壊した」と訴えた。医療用品や燃料、食料が不足し「民間人が救命治療を受けられない深刻な状況にある」と指摘。イスラエルに対し、国際人道法に基づき医療施設を保護するよう求めた。 パレスチナ通信によると、イスラエル軍は北部にある最後の主要医療施設だったベイトラヒヤのカマルアドワン病院を包囲して27日に放火、業務停止に追い込んでいた。 同通信によると、イスラエル軍は30日、ガザ北部ジャバリヤを空爆し、4人が死亡した。ガザ市の病院近くにある住宅も空爆された。イスラエル軍によると、ガザ北部からイスラエルに向けてロケット弾が発射されたが、いずれも撃墜した。 米CNNテレビは、イスラエル軍がカマルアドワン病院を襲撃した際にサフィヤ院長を拘束し、スデテイマン基地に連行したと伝えた。基地内の拘束施設では、パレスチナ人が虐待されているとも報じられている。