なぜ”キングカズ”19歳次男の三浦孝太が「RIZIN」大晦日大会で格闘家デビューを果たすことになったのか?
BRAVE・GYMは、3年前に格闘家を現役引退した宮田和幸氏(45)が、現役時代の2009年に立ち上げ、東京を中心に5店舗を展開している総合格闘技、レスリングなどを本格的に学べるジム。宮田氏は、シドニー五輪のレスリングのフリースタイル63キロ級日本代表から総合格闘家に転身し、ホイラー・グレイシー、武田幸三、山本“KID“徳郁、須藤元気、宇野薫らビッグネームと名勝負を繰り広げた。2018年には、RIZINで山本アーセンと引退試合を行い、1本勝ちで有終の美を飾っている。後進の指導に熱心で、昨年は教え子の竿本樹生(24)をRIZINに送りこむなど榊原CEOともホットラインがあった。 榊原CEOは、前々から三浦ジュニアの話は伝え聞いており、「三浦、宮田コーチから、そろそろ準備ができた。いかせたい、いきたい、どうでしょうか?という提案を受けた」という中で、大晦日デビューが決定した。 レスリングや大相撲など他の格闘技での実績のない格闘家のデビュー戦が、いきなりRIZINになるのは極めて異例だが、榊原CEOは、決断理由をこう説明した。 「親の七光りであっても使えるものを使って這い上がるという野心を強く持っている。であれば、デビュー戦からRIZINでいい。どこかの団体でキャリアを積んで、そこで何勝かしてRIZINに上がってくるより19歳の若さの彼にチャンスを与えたい」 何より三浦孝太本人が「ぜひRIZINスタートでいきたい」と熱望したという。 「お父さんに負けない腹のすわったところがある」と、榊原CEOは、格闘家として成功するために最も重要なハートを買った。 榊原CEOによると「キングカズさん、りさ子さん…ご両親もその息子の思いがわかったとGOを出した」という。 さらに三浦孝太のRIZINでのファイトには新しいアプローチを試みるプランがある。 「3、5年先に世界と向き合う選手になる成長の過程をファンと一緒に育てあげる、見届けるという新しいアプローチをしたいと考えている」 三浦孝太がRIZINで一流のトップファイターに成長していく「リアルショー」を実現したいというのである。生き様にフィーチャーする一種のドキュメント手法だろう。 また大晦日のRIZINは、フジテレビ系列で毎年、地上波で放映され、視聴率戦争に勝たねばならないという側面があり、榊原CEOは、毎回、ど真ん中の勝負論とは別枠のインパクトのある異色のカードをマッチメイクしてきた。昨年は、元メジャーリーガーの新庄剛志氏にオファーをかけて注目を集めたが、”キングカズ”の次男の格闘家デビューとなれば話題性は十分。コアな格闘ファンの枠を超えた一般視聴者の関心を呼びたいという狙いにもピタリとあてはまることになる。