なぜ渋野日向子は我慢のゴルフで全米女子OP3日目も首位キープができたのか…「奇跡的にまだ一番上にいる」
女子ゴルフの海外メジャー最終戦、全米女子オープンの3日目が日本時間13日未明に米テキサス州ヒューストン郊外のチャンピオンズGCサイプレスクリークコース(パー71、6731ヤード)で行われ、単独首位で決勝ラウンドに進出した渋野日向子(22、サントリー)が1バーディー、4ボギーの「74」でホールアウト。スコアを3つ落としたものの、通算4アンダーでトップをキープしたまま、同14日未明の最終日で昨夏のAIG全英女子オープンに続くメジャー2勝目に挑む。 初日にホールインワンを達成しているエイミー・オルソン(28、アメリカ)が1打差の2位に浮上。モリヤ・ジュタヌガーン(26、タイ)とキム・ジヨン(24、韓国)が3打差の3位タイで続き、渋野に続く日本勢では笹生優花(19、扶桑カントリー倶楽部)と岡山絵里(24、ニトリ)、高橋彩華(22、東芝)の3人が通算4オーバーで25位タイにつけている。
「ずっと緊張していた」
大会3日目は優勝がかかる最終日へ向けてスコアを大きく伸ばす選手が何人も現れるため「ムービング・サタデー」と呼ばれる。新型コロナウイルス禍の影響で約半年遅れの開催となった今年の全米女子オープンに限っては、決勝ラウンドに進んだほぼすべての選手がその「ムービング・サタデー」に我慢を強いられる展開となった。 3日目をアンダーパーで回ったのは、4アンダーのキム・ジヨンと1アンダーのユ・ヘラン(19、韓国)のわずか2人だけ。3日間の通算スコアでアンダーパーをマークしているのも上位4人だけに減った状況で、首位をキープした渋野にも何度も試練が訪れた。 「本当に長かったです。難しかった分だけ余計に、ですね。意識しないようにしても、ずっと緊張していました。どうしたら緊張が解けるんだろうと思いながら、ずっと回っていました」 ホールアウト後の第一声で、メジャーの舞台で首位に立っている緊張感とも戦っていたと明かした渋野は、快進撃を演じた予選ラウンドの2日間を支えた武器を2つも失っていた。