アリランラーメンにスタミナラーメンも。千葉・埼玉・東京のわざわざ食べに行きたい「地域密着型ラーメン」3選
スープを飲んでみると、玉ネギの甘み、豚肉の甘み、そこにラー油のピリ辛、ガツンと強いニンニクの辛み。中太麺はこのパンチのあるスープに負けない強いコシがあり、ワッシワッシと食べていると、わかりやすくパワーがみなぎってくるような気がします。
勝浦タンタンメンとアリランラーメンは、ラー油や玉ネギ、ひき肉、ニンニクといった具材は似ていますが、味わいの方向性は全然違います。アリランラーメンは、とろとろに煮込んだ玉ネギやニンニクの印象が強く、より素朴でワイルドな一杯です。
●SHOP INFO らーめん八平 住:千葉県長生郡長南町山内813-2
東京・八王子『竹の家』の“オートボイル式ラーメン”
「八王子ラーメン」といえば、東京・八王子のご当地ラーメン。トッピングに、チャーシューやメンマだけでなく刻み玉ネギを使うのが特徴です。 しかし、今回紹介する地域密着型ラーメンは、その八王子ラーメンの定義である刻み玉ネギは入ってないものの、八王子の住民にとっては慣れ親しんだソウルフードとも言える『竹の家』のラーメンです。
『竹の家』は、昭和29年創業の老舗。その佇まいからして貫禄を感じます。そして、ここのお店が特別なのは、ただ老舗というだけでなく、“オートボイル式”だということです。
「オートボイル式」とは何か。写真をご覧ください。このように、麺を機械で自動茹で(オートボイル)しているのです。 ご主人がザルに生麺を入れると、この巨大な釜の中を麺が自動的に浸かって、ゆっくり回転。徐々に上昇して、上がってくれば、麺が茹で上がっているという仕組み。昭和の時代にはハイテクだったのかもしれませんが、令和の今となってはレトロで微笑ましいですよね。
登場した「ラーメン」は、ご覧のように濃い醤油色。表面はうっすらラードが浮いており、ネギ、チャーシュー、メンマ、海苔がのっていて、昔ながらの醤油ラーメンといったビジュアル。 煮干しの香りが漂い、スープをすすると、出汁の旨みがしっかり感じられます。麺は、中太の縮れ麺。もっちりしていて実にいい塩梅。これがオートボイル式の麺なのかと、その優秀さを噛み締めます。