「ポイントカード持たない主義」だが…「だとしたら嬉しい!」とお客様を唸らせる、店員の配慮【元ANAのCAが解説】
踏み込めない理由
これらに共通するのは、「お客様にとって本当に必要なこと、メリットになることは何か?」と考えて、行動を決めるというスタンスです。踏み込むのが申し訳ない、断られてしまうかもしれない、嫌な思いをさせてしまうんじゃないか――。こんなことが頭によぎり、踏み込めず、行動をしてしまうことはあると思います。 それはほとんどの場合、無意識に「自分が嫌な思いをしたくない」という自分の都合で行動を決めているのです。確かに、一歩踏み込むのは勇気がいります。反応がないとショックを受けるかもしれません。時に嫌な顔をされることも実際にあります。よかれと思ってやったのに、余計なお世話だと思われることもあります。 しかし、あなたが「それが本当にお客様のためになる、メリットにつながる」と思うのであれば、「お客様の思ってもみなかった喜びにつながる」と思うのであれば、怖れずに勇気をもって踏み込んでみませんか。そこで踏み込まなければ、お客様は自分のメリットになるものを得られないまま、その場を後にします。後で知って、「なんで言ってくれなかったの?」なんて気持ちになるかもしれません。ちょっと踏み込むことによって、「忘れられない体験」をお客様の中に残すことができるのです。 POINT:少し踏み込んだ接客のほうが心に刺さる 三上 ナナエ 元CA・人材教育講師