元横綱・曙が死去 闘病していた「心不全」の前兆となる5つの症状を医師が解説
元横綱・曙太郎さん(54歳)が逝去したと報じられています。2017年4月に急性心不全を患い、入院。闘病を続けていましたが、帰らぬ人となりました。曙さんは米・ハワイ出身で、史上初の外国出身横綱(1996年に日本国籍を取得)となりました。 引退後はキックボクシングや総合格闘技、プロレスにも挑戦していました。曙さんが患っていた心不全の前兆やなりやすい人の特徴、予防法、受診すべき診療科などを解説します。気になる症状がある場合は迷わず病院を受診してください。 ※この記事はMedical DOCにて【「心不全の前兆」となる5つの症状はご存知ですか?医師が徹底解説!】と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。 [この記事は、Medical DOC医療アドバイザーにより医療情報の信憑性について確認後に公開しております]
「心不全」とは?
心不全とは、心臓が体全体に十分な血液と酸素を供給するために十分に機能しなくなってしまう状態を指します。この病気は急性または慢性に発生する可能性があり、どちらも生命に重大な影響を及ぼすことがあります。 心臓は体全体の細胞と組織に血液と酸素を提供する重要な役割を果たしているため、心不全となってその機能が低下すると、他の多くの臓器に影響が及びます。 心不全の主な原因には、冠動脈疾患、高血圧、心筋炎、弁膜症などの心臓疾患の他にも、代謝障害や薬物の影響などが含まれます。 これらの疾患は、心臓の筋肉や栄養血管にダメージを与えたり、心臓のポンプ機能を低下させたりする可能性があり、その結果として心不全を引き起こします。 心不全の症状は、後述するように息切れ、疲れやすさ、腫れ、心拍数の増加、咳や痰の増加、不整脈、および体重増加など多岐にわたります。これらの症状は、心臓が適切に機能しなくなることで発生し、重度の症状では時に即時の医療介入が必要となります。 心不全を診断、治療、管理するためには医師による適切な評価と、適切な薬物療法や生活習慣の変更、そして原因によっては手術が必要となることがあります。心不全は進行性の疾患であり、適切な治療によりその進行を遅らせて生活の質を維持することが重要となります。