【首都大学リポート】今季2勝目を挙げた筑波大1年生右腕・友廣陸 長身から投げ下ろす角度あるボールが武器
先発として試合をつくる
今春にリーグ戦デビューを果たすと、この秋は第2週の日体大2回戦で8回を2失点に抑え、初勝利。その後も安定した投球を続け「秋になってからは相手チームに対策をされているので、毎試合、配球を変えるようにしています」と、第4週の帝京大1回戦では90キロ台のカーブを多投。「思っていたよりも遅く、体が突っ込んでしまった」(唐澤良一・帝京大監督)と対戦相手の監督に言わしめて、8回途中まで3失点の好投を見せた。 この日の城西大1回戦もストライク先行の快調なピッチングで、「前半は自分のボールが投げられて三振も取れました」と130キロ台ながらもコーナーに決まる伸びのあるストレートやワンバウンドのチェンジアップを振らせて4回までに7奪三振。6回を投げ終えたところでマウンドを降りたものの2安打1失点9奪三振と先発の役割を果たした。 7回からは抑えの一井日向汰(4年・武蔵野北高)が得点を許さず、松永陽登(2年・日大三島高)の本塁打と川上拓巳(3年・旭川実高)の好走塁で挙げた2点を守り切って2対1。ロースコアの接戦を制して城西大に先勝した。 今季2勝目を挙げた友廣は「後半は少し疲れが出てしまったのですが、守りに助けられました」とバックに感謝の言葉を述べ、川村監督も「よく粘って投げてくれました」とルーキーの勝ち星に目を細めた。 シーズンは終盤に向かうが「負けられない試合が続くので一戦必勝でやっていきたい。先発として試合をつくるのが大事だと考えているので、自分よりもチームのために投げていきたい」と友廣。上位3校が進出できる関東大会出場と入れ替え戦の回避を目指し、中位の混戦から抜け出しを狙う。 文=大平明
週刊ベースボール