大橋未歩「自分の代わりはいる。それが健全な組織」脳梗塞になって気づいた一番大切なこと
脳梗塞の兆候に気づくための「FAST」
大橋未歩さんのように、若い人でも脳梗塞になる可能性があります。その理由を20年以上脳卒中を専門に手術をする脳外科医の黒川徹先生に話を聞きました。 黒川先生: 動脈解離が原因の脳梗塞は実は若い人がとても多いのです。スローワーク、スローライフを意識するなど、ストレスを減らすと、発症の可能性はかなり減ると思います。 もし、脳梗塞が発生してしまった場合、いち早く救急車を呼ぶことが大事です。なぜなら、発症後4.5時間以内ならば、劇的に回復できる治療があるからです。寝たきりになってしまうような人が、早く治療をすると、歩いて帰れる確率があがります。ただし、大橋さんの動脈解離のように血栓を溶かす治療が禁忌(絶対にしてはならない治療)の場合もあります。日本脳卒中学会の認定する専門医の常勤する施設での診療を受けることが重要です。 また、脳梗塞の兆候には「FAST」というものがあります。「F」は顔(Face)のゆがみ、Aは腕(Arm)がダランとしてしまう、Sは言葉(Speech)で呂律が回らないこと、Tは時間(Time)で一刻を争うこと。大橋さんが話す、呂律が回らない、「前へならえ」をした時や顔の左右差があるなど、FASTが見られる場合は迷わず救急車を呼んで下さい。 --- 大橋未歩 1978年生まれ。兵庫県神戸市出身。2002年テレビ東京入社、スポーツ、バラエティー、情報番組を中心に多くのレギュラー番組にて活躍。2013年脳梗塞を発症し、休養。療養期間を経て同年復帰。2018年よりフリーで活動開始。2020年より厚生労働省循環器病対策推進協議会委員を務める。 黒川徹 脳神経外科専門病院の黒川病院院長。1999年より、脳外科医。中でも、専門は脳卒中。日本脳神経外科専門医と日本脳卒中学会専門医の資格を持つ。大学では、脳循環代謝を主として『医学』に従事。 ※この動画記事は、笑下村塾「たかまつななチャンネル」とYahoo! JAPANが共同で制作しました