アンスリウムやモンステラ、タンクブロメリアも。意外と簡単!タネから育てる観葉植物
観葉植物の多くは、タネをまいて育てられること、ご存じでした? 育てている種類に果実がついたら、タネをとってまいてみましょう。熱帯植物栽培家の杉山拓巳さんに教えていただきました。『趣味の園芸』10月号掲載「インドア栽培 AtoZ」第7回より、一部抜粋してお届けします。 みんなの観葉植物のある暮らしの写真
タネをまいて育てた子は愛おしい
観葉植物は、ある程度まで大きく育ち、完成した姿の株を入手するもの――そんな先入観はありませんか? じつは観葉植物の多くの種類が、自宅の環境でタネから育てられます。植物専門店やインターネットのショップを探せば、タネの入手も比較的簡単です。 アンスリウムやモンステラなどのアロイド(サトイモ科)やタンクブロメリアなどは、主に夏から秋に、果実ができることもあります。そうなれば、チャンス! 果実が熟すのを待って、タネを取り出し、まいてみましょう。観葉植物のタネは一般に、新鮮なものほど発芽率が高く、しかもすぐに芽が出て成長を始め、意外なほど簡単に苗をつくることができます。 なによりも楽しいのは、小さなタネが大きな株に育ち、またタネをつくるまでのライフサイクルを、身近で観察できること。自分の手で育てた株にはよりいっそう、愛着が湧くはずです。 タネから育った株は個体ごとに少しずつ形や性質が違います。運がよければ、ほかにはない優れた個性をもつ株が生まれる可能性もあります。育てる楽しみいっぱいのタネまきに、挑戦してみませんか? ●連載「インドア栽培 AtoZ」 気軽に植物を暮らしに取り込もうと、室内で植物を育てたいという園芸ファンが多くなりました。熱帯植物栽培家の杉山拓巳さんが、さまざまな植物を室内で育てるためのテクニックを毎月紹介します。 杉山拓巳(すぎやま・たくみ) 熱帯植物栽培家 愛知県で熱帯植物の生産を行う。ビカクシダをはじめ、ティランジアやアンスリウム、ホヤなどに造詣が深く、育種も手がける。SNSで栽培に関する情報を発信中。著書に『観葉植物 パーフェクトブック』『12か月栽培ナビNEO ビカクシダ』(NHK出版)など。 『趣味の園芸』2024年10月号 インドア栽培 AtoZ「意外と簡単!タネから育てる観葉植物」より