マンUを離れて4年 フォーデンらとU-17W杯を制したイングランドの逸材はA代表から声がかかるところまで成長した
リールで着実に成長してきた
2000年代生まれの選手の中で、初めてイングランド・プレミアリーグでプレイした選手を覚えているだろうか。 今から7年前の2017年5月に行われたクリスタル・パレス戦にて、マンチェスター・ユナイテッドの選手として途中出場したMFアンヘル・ゴメスだ。 当時16歳でデビューを果たしたゴメスは、U-17イングランド代表でも10番とキャプテンマークを任されていた期待の逸材だった。2017年に行われたU-17ワールドカップ制覇にも貢献していて、当時のチームには現マンチェスター・シティMFフィル・フォーデン、クリスタル・パレスDFマーク・グエーイらがいた。 その2人がA代表に進出する中、ゴメスは伸び悩んだ。マンUのトップチームで出番を確保することはできず、2020年にはフランスのリールへと完全移籍することになった。 あれから4年。ゴメスはリールで定位置を確保し、今月にはイングランドA代表からの招集を受けた。10代の頃は2列目でプレイすることの多かった選手だが、今はポジションを下げてセントラルMFの位置に入ることが多い。 当時ゴメスがマンUでデビューを果たした頃には名手マイケル・キャリックがいたが、英『The Guardian』はゴメスがキャリックに近い選手になったと表現している。リールからポルトガルのボアヴィスタにレンタル移籍するなど、時間をかけながらゴメスは自分のスタイルを見つけたのだ。 ゴメスはマンチェスターを離れた決断について「心の声に従わないといけなかった。もし残っていたら、チャンスはなかったはずだ」と振り返っている。結果的にリールへの移籍は大正解だったと言える。 今のイングランド代表は中盤にもタレントが揃っており、デクラン・ライス、EURO2024でブレイクしたコビー・メイヌー、今夏アトレティコ・マドリードへ向かったコナー・ギャラガーらがいるが、司令塔タイプの選手はあまり多くない。ゴメスが組み立ての部分で貢献できるならば、代表でもポジションを見つけていけるかもしれない。
構成/ザ・ワールド編集部