新型コロナ専門家会議 脇田座長らが会見(全文1)オーバーシュートが起こり得る
地域を3つに分ける
さて次に、地域ごとの対応に関する基本的な考えであります。今、日本でどこかでオーバーシュートが生じた場合には、地域ごとに断続的にそのオーバーシュートが発生していくことと想定されます。地域を3つに今、われわれは分けることにしました。1つ目は感染状況が拡大傾向にある地域でございます。感染状況が拡大傾向にある地域です。この地域では蔓延の恐れが高い段階にならないよう、蔓延の恐れが高い段階にならないよう、まずは地域における独自のメッセージやアラートの発出や一律自粛の必要について適切に検討する必要があります。 次には、感染状況が収束に向かい始めている地域、ならびに一定程度に収束が収まっている地域であります。感染状況が収束に向かい始めている地域、ならびに一定程度に収まっている地域です。この地域では人の集まるイベントや、いわゆるわれわれが何度も申し上げてる3つの条件が同時に重なる場を徹底的に回避する対策をした上で、感染拡大のリスクの低い活動から徐々に解除することを検討することになると考えます。 さて、最後の感染状況が確認されていない地域。感染状況が確認されてない地域では、学校におけるさまざまな活動や屋外でのスポーツなどを、これは適切に、それらのリスクを判断した上で、感染拡大のリスクの低い活動から、もう実施をしていただきたいと思います。 さて、次は学校等についてであります。北海道においては、他の取り組みと相まって、全体として一定の効果が表れていると考えますが、学校の一斉休校だけを取り出し、蔓延防止に向けた定量的な効果を測定することは困難であります。
専門家を支援する人材確保などを提言
また、この感染症では、子供は重症化する可能性が低いと考えられています。一方では、中国などでは、重症化した事例も少数例ながら報告されており、さらに一般には重症化しにくい特性から、無症状または症状の軽い子供たちが、高齢者などを含む家族内感染を引き起こし、クラスター連鎖のきっかけとなる可能性があるという論文が見られております。ただし、上記などの、今言った感染状況が拡大傾向にある、一番最初のカテゴリーですね。この地域では、一定期間、学校を休校することも1つの選択肢になり得るとわれわれは考えております。 さて、提言であります。幾つか提言がありますが、まずは政府および地方公共団体への提言であります。先ほど私は、クラスター対策において指示する専門、指揮をする専門家が少ない、それから帰国者相談センターが過剰な労務負担になっていると申し上げましたが、このためわれわれは政府に対して次の4つのことを要望したいと思います。 1番目、地域でクラスター対策を指揮する専門家を支援する人材の確保。1番目、地域でクラスター対策を指揮する専門家を支援する人材の確保。2番目、地方公共団体間の強力な広域連携の推進を図った上で、これが2番目、地方公共団体間の強力な広域連携の推進を図った上で、3番目、地方公共団体間で保持する感染者情報をそれぞれの地域のリスクアセスメントに活用できるシステムをつくること。最後の4番目、保健所が大規模なクラスター対策に専念できる人員と予算の投入、これら4点を要望いたします。 さて次は、提言の、政府、地方公共団体への提言の2番目は、これは北海道および各地方公共団体へのお願いであります。今回の北海道の経験は、他の地域においても政府との緊密な情報連携により、地方公共団体の市長による独自のメッセージやアラートの発生・発信などが地域住民の行動変容につながり、一定の効果を上げる可能性を示唆したと考えられるので、参考になるのではないかと思います。