【堂本光一 コンマ一秒の恍惚Web】角田選手は後半戦でさらにもう一歩、飛び抜けてほしい
■角田選手には後半戦もワクワクさせてほしい! 後半戦はタイトル争いだけでなく、ビザ・キャッシュアップRB(VCARB)の角田裕毅(つのだ・ゆうき)選手の活躍も楽しみです。参戦4年目となった角田選手は今シーズンの前半戦で7度の入賞を飾り、22ポイントを獲得。ドライバーズランキング12位という結果を残しています。昨年の角田選手はシーズンを通して6度入賞し17ポイントを獲得しています。つまり今シーズンの前半戦だけで、すでに昨シーズンを上回る結果を残しているのです。 角田選手とは開幕前に対談をさせていただいたとき、本人は「今年のVCARBのマシンは良さそうなので本当に楽しみ」と語っていました。今、角田選手自身は前半戦の結果に満足しているかどうかはわかりませんが、大半のレースでマシンのポテンシャルをフルに引き出し、チームメイトのダニエル・リカルド選手を上回るパフォーマンスを披露してくれました。 角田選手は「上位グループはともかく、中団勢のトップでゴールできれば優勝と同じこと」と話していますが、第3戦のオーストラリア(7位)と第5戦のマイアミGP(7位)では中団勢のトップでゴールしています。百点満点の前半戦だったと思いますし、多くのファンが角田選手の走りにワクワクさせてもらっています。僕もそのひとりで、F1中継をテレビ観戦する際に角田選手のラップタイムを追いかけながら応援していますが、毎戦すごく楽しませてもらっています。 今シーズンも中団グループのバトルは熾烈です。ハースは好調ですし、シーズンが進むにつれてウイリアムズやアルピーヌも速くなってきました。角田選手がコンスタントに入賞するのは簡単ではないとわかっています。でもレッドブルのような優勝争いをするトップチームのシートを獲得するためには、前半戦のようなパフォーマンスを続けることだけでなく、さらにもう一歩、飛び抜けた結果が必要になってくると思います。 シーズン中には何度かトップグループに波乱があって、中団勢の選手が上位入賞するチャンスが来るときがあります。後半戦、角田選手がそういうチャンスをつかみ取ってくれることを期待して、引き続き応援しています! ☆取材こぼれ話☆ 今季限りでフェラーリを離れるカルロス・サインツ。移籍先として2026年からアウディとして参戦するザウバーや、アルピーヌなどの名前があがっていたが、最終的にウイリアムズと契約したことが発表された。「近年、優勝争いから遠ざかっているウイリアムズのポテンシャルを考えると、3度の優勝経験があるサインツ選手ほどのドライバーにとってはちょっともったいない気はしますが、フェラーリやマクラーレンとともにF1を代表する名門チームであることは間違いありません。最近は後方集団で戦うことが多いですが、やっと上昇気流に乗りつつあるように見えます。同じイギリスのプライベーター、マクラーレンも一時期は下位に低迷していましたが、今は優勝争いをするまでに這い上がってきました。ウイリアムズのようなプライベーターが元気だとレースは面白くなるので、サインツ選手とともに再びトップグループに戻ってきてほしいですね」 スタイリング/渡邊奈央(Creative GUILD) 衣装協力/AKM ヘア&メイク/大平真輝) 構成/川原田 剛 撮影/樋口 涼(対談) 写真/桜井淳雄