実は豪雨、台風、落雷にも対応可能! 元が取れる「火災保険フル活用術」
これにより、東京23区内でもハイリスクなエリアとローリスクなエリアとで、保険料率に最大1.2倍の差が生じることになるという。 「加えて、住宅の構造や築年数など、複合的な条件から保険料率は算出されます。つまり、どんな地域のどんな物件に住むかによって、保険料負担は大きく変わる時代に突入したわけです」 引っ越しを予定している人、マイホームの購入を検討している人はぜひ肝に銘じておいてほしい。 「ただ難しいのは、保険が自由化されて久しい今、実際の保険料については各保険会社がそれぞれバラバラに決定していること。同じ地域でも会社によって保険料がまったく異なるケースも珍しくなく、もちろん補償内容の選び方によっても差が生じます」 人件費が抑えられるネット保険は大手よりリーズナブルなイメージがあるが、実際には必ずしもそうではないので試算が必要だと清水氏は言う。 せっかくこの大幅値上げ時代に保険料を払うなら、賢く火災保険を使い倒したい。そのためにはまず補償内容を見直し、火災や風水災だけでなく、場合によっては盗難や騒擾(集団で騒ぎを起こすこと)などの被害に遭った場合もきっちりと保険金を請求するのが重要になる。 また、せっかく補償をチェックするなら、ついでに契約内容見直しも済ませてしまうのが吉。清水氏には火災保険を見直す7ヵ条を挙げてもらったので、めぼしいポイントをチェックしていこう。 ■破損、汚損の補償は必要ない まず、「保険期間を長期に」というのは、わかりやすい作戦だろう。"まとめて買えば安くなる"という論理は火災保険にも当てはまるから、転勤や引っ越しの可能性が低いのであれば、長期の設定で契約することで保険料は安くなる。払い方についても同様で、まとめて払えば安くなる。 続いて見るべきは、「重複する特約がないか」だ。 「具体的には、他人にケガをさせてしまったり、あるいは他人の物を壊してしまったりした場合に適用される、個人賠償責任補償をチェックしましょう。というのもこれ、自動車保険で補償されている内容と重複していることがよくあるんです」