【密着】オーストラリア・メルボルン 経験ゼロから始めた卵農家 家族とともに休む間もなく働き続ける娘に届ける母の想い
翌朝は、毎週末に出店しているファーマーズマーケットへ。家族で手分けして複数のマーケットに参加し、久美さんも三男のマナン・新くん(12)にひとつを任せると、別のマーケットへ向かう。売り上げの6割以上がファーマーズマーケットでの販売だといい、最近はリピーターも増加。新くんが担当するマーケットでも卵のパックが次々と売れていく。久美さんの元にやってきたお客さんもほとんどが常連。対面販売でお客さんの喜ぶ顔が見られるのが何よりの楽しみだという。 これまでの人生、両親は何をするにも反対せず応援してくれた。久美さんは今、悔いなく生きていることが幸せだといい、それは両親のおかげだと感謝する。そう語る娘に、母・和美さんは「あまり無茶をしない子だったので、心配はあるけど、本人がやりたいことに反対する理由はなかったし応援するだけでした」と振り返る。また今の仕事ぶりを見て、「想像よりすごかったです」と和美さん。父・一哉さんも「大自然の中にいくとああいう風になるんですかねえ」と家族の頑張りに感心する。
おいしい卵のため休みなく働き続ける娘へ、母からの届け物は―
オーストラリアで何の知識も経験もなく、卵農家を始めて11年。3人の息子と夫とともに、おいしい卵のため休みなく働き続ける娘へ、届け物は家族5人分のエプロン。母が手作りしたもので、それぞれに「WILLOW ZEN」の屋号と名前が刺繍されていた。さらに、母からの手紙には「慣れない外国での子育て…きっと大変だったはずなのに そんな風には見えなかった。あなたのおおらかな性格なのか本当に良く頑張ったと思います」と綴られ、涙をぬぐいながら読んだ久美さんは「よく見てくれているんだなあと…ありがたいですね」と改めて感謝する。そして家族全員でお揃いのエプロン姿を披露し、日本の両親に「遊びに来てね。待ってます」と呼びかけるのだった。 (読売テレビ「グッと!地球便」2024年12月15日放送)
読売テレビ「グッと!地球便」