日本の車の税金は欧米諸国とくらべて31倍も高い?いったい何に使われているの?
日本は、車にかかる税金が世界一高い国です。欧米諸国に比べると、約2.3~31倍と非常に過重なものとなっています。日本の車にかかる税金が高い理由は、高度経済成長期に道路整備のために作られた税金が現在も残っているためです。 そこで今回は、日本の車の税金はなぜ高いのかをテーマに、車の税金の種類や使い道について解説します。 ▼トヨタ「アル・ヴェル」は月々でいくらの支払いが必要? 返済額を試算してみた!
日本の車の税金は世界一高い
日本の車の税金は「世界一高い」といわれています。日本と欧米諸国の車にかかる税金を表1で比較しました。 表1
前提条件:排気量2000cc・車両重量1.5トン以下・車体価格240万円・13年間使用・為替レートは調査時のもの ※日本自動車連盟(JAF) 2020「自動車税制に関するアンケート調査」結果を基に筆者が作成 表1のように欧米諸国に比べると、日本は税金の金額が高いだけではなく、種類が多いです。そのため、世界一車の税金が高い国となっています。 また、度重なる税制改正により減税された部分はあるものの、消費税が導入されてからガソリン税に消費税がかかる二重課税が発生し、現在もそのまま運用されています。このように日本の車の税金はさまざまな問題を抱えており、今後の税制改革に期待するしかありません。
日本の車の税金が高い理由
日本の車の税金が高い理由は、道路整備です。日本は、1960~1970年代にかけての高度経済成長期に車が一般家庭に普及しました。しかし、当時の日本は道路が整っておらず、全国の道路を整備することなり、財源確保のため税金が作られました。 作られた税金は「自動車取得税」「自動車重量税」「ガソリン税」です。道路特定財源と呼ばれ、当時は大急ぎで道路を作る必要があったため、自動車重量税とガソリン税は最初に決められた税額の2倍ほどに増額されました。 道路整備完了後も度重なる税制改革は行われているものの、一度増えた税金が戻ることはなく、現在の税額となっています。
車の税金の種類と使い道
日本の車に関する税金は、表2の8つが挙げられます。 表2