「ノートに書き写す・まとめる」は科学的効果が低い!? 実はイマイチな勉強法
新しく得た情報は、参考書に書き込んで記憶に定着
ここからは、僕の個人的なノートやまとめについての経験や考えを書きます。 繰り返しになりますが、これが正しいというわけではなく、参考程度に読んでいただければと思います。試験勉強に必要な情報がある程度まとまった教材がある場合は、自分でまとめノートを作り直したり、別のノートに情報を書き写したりする必要性は低く、時間がもったいないと感じます。 高校と大学の授業でも、教科書に書いてあることをそのまま黒板に書く教師の授業や、授業の流れが教科書に忠実でありすぎるといった先生の授業では、(ノートが採点の対象になるといった特別な理由がある以外は、)個人的にはノートを取る理由はあまりないのではないかと考えます。 僕は高校や大学の時、そのような授業があれば、自分1人で教科書・参考書を読んだほうが効率的なので、講義をさぼることさえありました。また、もしも今、義務教育に戻ってノートを取らなければいけないという状況になったとしたら、勉強のヒントの章で述べる「コーネル式ノート」のようなノートを取ると思います。 アメリカの医師国家試験を受ける時、僕は、必要最低限の情報がまとまった教科書(といっても、500ページ以上細かい字で書かれたものでした)の余白に、問題集を解いている時に得た新しい情報を書き込むようにはしていました。試験に必要な情報を1つのソースに集約したうえで、あとで述べるより効果の高い勉強法を使って記憶に定着させていったのです。 『科学的根拠に基づく最高の勉強法』 私たちが今まで慣れ親しんだ、繰り返し読む(再読)、ノートに書き写す・まとめる、ハイライトや下線を引く、といった学習法は、実は身につきにくいやり方だった! 覚えたことを思い出す、人に教えられる=アウトプットこそが成長につながる。医者である著者が、研究によって検証された効率的な勉強法を論文からひも解き、実践方法まで大公開する一冊。 ¥1,760/KADOKAWA
TEXT=安川康介