天理大、22日明大戦メンバー発表 NO・8バカタに代わり上ノ坊悠馬が先発 弟・駿介と難敵撃破/全国大学選手権
全国大学ラグビー選手権準々決勝(22日、三重交通Gスポーツの杜鈴鹿)で明大(関東対抗戦3位)と対戦する天理大(関西1位)は20日、出場メンバーを発表した。右肩負傷の大黒柱パトリック・バカタ(4年)に代わり、上ノ坊悠馬(4年)がNO・8で先発。1歳下の弟でSO駿介(3年)との上ノ坊兄弟が2大会連続の4強入りへ、体を張る。 兄の悠馬は今季は開幕から第3節までFLで先発。「アタックセンスがあり、しなやか。ハイボールも強い」と小松節夫監督の評価も高く、前回大会の準々決勝・東海大戦でもバカタに代わり、途中出場している。 一方、島根・石見智翠館高3年時にWTB/FBでU19(19歳以下)日本代表候補にも選ばれた駿介は天理大ではキレのあるランを武器に1年からFBのレギュラーに定着。3年になった今季、「前で仕掛けることができる」(小松監督)として第3節の立命大戦からSOに転向。テンポの良い攻撃を演出し、4季ぶりの関西リーグ制覇に導いた。「勝利に導くためにゲームを組み立てるのは楽しい」と目を輝かせる。 兵庫・三田市出身の兄弟は近くに住んでいた今秋の日本代表WTB浜野隼大(23)=神戸=と母親同士が知り合いだった縁でそれぞれ5歳と4歳でラグビーを始め、中学まで同じラグビースクールでプレー。高校は兵庫・市尼崎に進んだ悠馬と分かれたが、天理大で再び同じチームになると、何度も一緒に試合のピッチに立ってきた。ともに「1試合でも多く一緒にプレーしたい」と口をそろえる。 対戦相手の明大は激戦の関東対抗戦で戦ってきた強敵だ。駿介は「タレントぞろい」と警戒し、「泥臭く、ひたむきに戦わないといけない」と力を込め、悠馬は「FWが良い勝負をすれば、うちのバックスはかならず勝ってくれる。フィジカルバトルで負けない」と闘志を燃やす。 来春には2人の弟で、三兄弟の末弟となるNO・8友騎(市尼崎高3年)が天理大に入学する予定だ。「兄弟が頑張っている姿を見て欲しい」と悠馬。大学の後輩となる弟へ、チームを勝利に導くかっこいい兄の姿を披露する。(月僧正弥)