大神いずみ「旅立ちの春がやってきた。息子がくれた手紙と共にある亡き父の手紙を、読み返す勇気は今はない」
◆LINE教えてもらっていいですかー? ここ最近、携帯の使い方というより「LINE」の使い方に世代間のズレがある、と言う話がよく出ている。 ワタシが実際知って衝撃を受けたのは、初対面などまだよく打ち解けていない状態で「LINE教えてもらっていいですかー?」はありえないんだとか。親しみを込めてメチャメチャよく人に聞いていたわたし。相手はそんな私に「うっ…」と暑苦しさを感じていたと言うことか。なんだか自信なくなってきちゃうなぁ。 知らない人にはまずインスタのDMなど送って様子を見る。仲良くなったらLINEを交換するんだそうな。 知らない人にいきなりメッセージなんか送ったらダメだし、知らない人のメールいきなり開いちゃあかんやろ!!? 昭和なワタシがこの時代にポツンと取り残されている。インスタもやるけれど、何にも機能を使いこなせていないと思う…少なくとも夫に比べたら。 「SNSでの文章の最後に『。』をつけられると怒っているのかと感じる」 と聞いて、「そんなわけないでしょ。ただの文章の終わりだよ」と悪びれもしないワタシは…。 やっぱり存在そのものが「圧」と言われる立場になりかねないのかもしれない。 「そうなんだね」ってお互いに知ることから始めたいところだ。今話題になっていることは、むしろいいことのような気がする。 こんなに毎日SNSで人や世の中と繋がっているのに、安心を得られる一方で、文字や言葉の向こうにあるものがすこぉし見えづらくなってきている気がしてならない。
◆「おばあちゃん、米寿のお誕生日おめでとう」 今年の年頭、福岡で一人で暮らしている私の母の米寿を、家族みんなでお祝いした。 父は8年前に亡くなったが、気がつけばあの時小さかったうちの子達も立派な「成人サイズ」には成長して、母の孫達4人がすっかり大人になっている。「大人の家族」というかんじ。あと数年もすればここにまた新しい家族が1人、2人増えていくんだろうか。小さい子どもの声、懐かしいな。 母の妹や姪も東京から来てくれて、久しぶりに家族水いらずで和やかに食事をすることができた。 何より、いつもは賑やかな場所へ足を運ぶことの少なくなった母が、素敵な色に髪を染めた全力おしゃれに身を包んで、家族のまん真ん中に座って囲まれながら嬉しそうに笑っていた。 従兄弟同士の息子達はゴニョゴニョ小声で話しながら笑って、目の前にどんどん回されるお年寄り達の食べきれない料理を平らげている。球児たちにかかると、どんな食材ががどんなに綺麗な器に入って目の前に出てきても、「ひとくち」で口に運ばれ一瞬で消えてしまう。しまった。行く前に牛丼かラーメンを仕込んでいくべきだった。 とくに特別なサプライズがあるわけでもなかったが、家族がなんてことのないことを笑いを交えて話している声が、母の耳にはとても心地よさそうだった。 唯一あらたまって家族みんなで母に贈ったのは、孫たち4人からの直筆の「手紙」だ。 「おばあちゃん、米寿のお誕生日おめでとう」 家族はみんな、今ではどこにいてもLINEで繋がっている。 いつだって手元の携帯からおばあちゃんの携帯に送ることはできるのだが、それでは、仮にだれか代わりに書いて送っても届いてしまう。 字を書くことが少なくなったので、なかなかその人の字を見ることも少なくなったが、 ここは血の繋がった孫たちの、おばあちゃんへ心のこもった直筆のお手紙。これに適う米寿のプレゼントがほかにありましょうか、いや、ない!
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