半導体人材の育成や獲得へタッグ 国内6社、世界的な競争激化で
ソニーグループ傘下の半導体会社やキオクシアなど国内の半導体メーカー6社がタッグを組み、人材の育成や獲得に乗り出した。大学生を対象に各社のエンジニアが仕事やキャリアを紹介。関心を持ってもらい半導体関連の道に進むことを後押しし、国内人材の裾野拡大を狙う。産官学の取り組みも加速している。 背景には人工知能(AI)の普及による半導体の需要拡大で、人材の獲得競争が世界的に激化していることがある。優秀な人材は、世界的大手の米エヌビディアや台湾積体電路製造(TSMC)などと「奪い合いの状況だ」(業界関係者)。 電機メーカーなどでつくる電子情報技術産業協会の試算では、国内の主要9社だけでも今後10年間で4万3千人の人材が必要とされ、国内メーカーも人材不足に直面している。 6社には三菱電機やルネサスエレクトロニクスなども加わった。エンジニアが大学で仕事の魅力を伝えたり、学生と対話したりする場を設置。第1弾として12月に神戸大で開いたイベントには約90人が参加した。各社は将来の採用につなげたい考えだ。