ビール類の税率統一で、発泡酒と第3のビールはなくなるの?
「発泡酒自体の味が好きな人も」
サントリーは、発泡酒・第3のビールでも「味」を重視しているという。同社は、「発泡酒、新ジャンルにおいても『おいしさ』が重要であり、『金麦』はその味わいを評価いただいていると考えています」と答えた。「ビールのような味」ではなく、発泡酒・第3のビール自体の味を重視しているということだろうか。あるビールメーカー関係者は「発泡酒自体の軽い味が好きだという需要は少なからずある。食事中にはビールではなく発泡酒を好む人もいるようだ」と語る。 発泡酒・第3のビール登場の経緯や、過去の発泡酒増税の反応から見て、発泡酒・第3のビールが増税されると、飲む量を減らしたり、別のアルコール飲料に移る消費者が出るのは確実だろう。その一方で、発泡酒登場から20年以上が経ち、発泡酒自体の味が好きだという人や、独自に進化した「機能性」が理由で発泡酒を選ぶ人も出てきた。 ビール類の税率統一後、「ビール」はビール本来の味で、発泡酒・第3のビールはビールにはない独自の価値で勝負することで、縮小傾向にあるビール類市場を拡大出来るかが注目される。 (中野宏一/THE EAST TIMES)