赤楚衛二×上白石萌歌で贈る純愛ラブストーリー映画『366日』。新城毅彦監督が見どころを解説
沖縄出身のバンド・HYの名曲「366日」からインスパイアされた映画『366日』。運命的に出会って恋をした湊(赤楚衛二)と美海(上白石萌歌)の20年間を描いた切ない純愛ラブストーリーだ。作品の見どころやキャストの魅力を新城毅彦監督に教えてもらいました。ヒロインの幼なじみを演じるHey! Say! JUMPの中島裕翔くんの撮影裏話も要チェック!
沖縄と東京を舞台に、20年の時を超えた切ない純愛ラブストーリーを描く
ーー叶わぬ恋を歌った失恋ソングとして世代を超えて愛されるHYの代表曲「366日」をモチーフに、オリジナルストーリーを描く本作。まずは、新城監督がこの映画を手掛けることになったきっかけを教えてください。また、制作する上で大切にしたことはありますか? 僕はキラキラした若い子たちの恋愛映画を監督することが多いのですが、大人の恋愛を撮りたいなとも思っていて。今回、叶わぬ恋を歌ったHYの名曲「366日」をモチーフにしたオリジナル映画を作りたいというお話をいただき、大変ありがたいという思いで受けさせていただきました。 この物語の一番の魅力は、沖縄に住む高校生の男女が運命的に出会って恋をして、そこから成長していく20年という長い年月を超えた純愛が描かれていることです。高校時代の恋愛と、大人になってからの恋愛はどうしても違うものになってくるし、たとえ思いは一緒だとしても、そのときに置かれた環境によって関係が変わらざるを得ない。東京に上京して心の距離が生まれたり、就職がうまくいかなかったり、そんな現実との向き合い方や感情の機微をリアルに描くように意識しました。 “忘れられない恋”がテーマなので、誰もが経験したことがある普遍的な思いだからこその描きやすさもあるし、逆にみんなが実際に大切にしているものだからこそ、ひとくくりにして押し付ける形にはしたくない。そのバランスは試行錯誤しましたね。また、人を好きになることや相手を思いやること、温かい気持ちで人と接することの難しさや大切さも感じていただければと思います。 ーー主人公の湊を演じる赤楚衛二さんのキャスティング理由や役者としての魅力とは? また、ヒロインの上白石萌歌さんの印象も教えてください。 赤楚くんは、ニュートラルな雰囲気のある俳優さん。カッコいいのだけれど柔らかい印象があり、にじみ出る人間味がある。湊は演じるのが難しいキャラクターなので、根底にある人間味を引き出してくれる俳優の方にお願いしたいと思い、お声掛けさせていただきました。 湊は、前半と後半の振り幅も大きい役柄で、ずっと心の奥にあるものを抱えながら演技をしなければならないので、赤楚くんも撮影後には「難しかった」と言っていましたね。一つひとつのシーンの心情についていろいろ相談を重ねたし、湊という人間にしっかり寄り添って、“この状況下で湊だったらどう考えるのか”ということを大事にしながら演じてくれたと思っています。 ヒロイン・美海役の上白石さんは本当に明るい方で、“沖縄の女の子”を自然に作り上げてくれました。湊が“月”だったら、美海は“太陽”だと思いながら撮影していたのですが、佇まいから太陽のような明るさを感じられるんですよね。 お二人は共演経験があってもともと仲も良かったので、最初は「恋人役をやるのはちょっと恥ずかしい」と話していたのですが、芝居によって化学反応が起きて、作品としての大きな空気感を作り上げてくれたのではと思っています。