うまくやれていると勘違いしていました…「月収35万円」60歳再雇用サラリーマン、若手社員「ありがとうございます。さすがですね」に隠された本音に唖然
若手社員ほど「定年後のシニア社員」に対する不満は大きい
――田中さん、たまに自分の意見を強く主張することがあるんです。『私はこうやって上手くいったんだから』というように 若手社員たちは、田中さんのもつ「元上司としての態度」に対して戸惑いを感じ、「またか」と内心でため息をつくことが多かったといいます。「ありがとうございます」と感謝を伝えつつも、心のなかでは反発を覚えていたのです。 そしてあるとき、若手社員のひとりが声を荒らげる場面が。 ――少しは私たちのやり方を認めてください! その若手社員は、自分たちの意見を軽視されているとずっと感じていたといいます。そんな本音に気づかず、自分の経験を基にしたアドバイスを提供することが、若手社員にとっての助けになると信じていた田中さん。それまで穏やかだった若手社員の怒鳴り声に思わず唖然。「うまくやれていると勘違いしていました……」とひどく落ち込んだといいます。 積極的にコミュニケーションを図ろうと努めていましたが、逆に若手社員たちを遠ざけてしまっていることに気づけずにいた田中さん。それからは自分の経験を主張するのではなく、若手社員たちの意見を尊重し、彼らの考えを聞くよう徹底しているといいます。そのような努力もあってか、以前よりも職場の雰囲気はよくなったといいます。 パーソル総合研究所『シニア従業員とその同僚の就労意識に関する定量調査』によると、自社のシニア社員に対し、 12 20代の3割が「シニア従業員は給料をもらい過ぎている」「シニア社員は成果以上に評価されている」と不公平感を抱き、その不公平感は若い世代ほど強い傾向がありました。 厚生労働省『令和5年賃金構造基本統計調査』によると、大卒20代サラリーマンの年収は、500万円以下。再雇用となったシニア社員よりも給与が低いということも珍しくないでしょう。「契約社員なのに自分たちよりも給与が高いなんて……」という不満も、世代間のズレを大きくしている要因のようです。 [参考資料] パーソル総合研究所『シニア従業員とその同僚の就労意識に関する定量調査』 厚生労働省『令和5年賃金構造基本統計調査』
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