紅葉美しい秋の里山へおすすめのハイキング 中高年がけがなく楽しむための3つのポイント
紅葉が美しい季節。ハイキングシーズンが到来した。趣味で年中あちこちの山へ出かけているが、真夏の炎天下という過酷さから解放され、この季節は一層テンションが上がる。だが先日、登山中に転んでけがをしてしまったばかり。幸いにも大事には至らなかったが、ひとたび間違えれば事故につながる危険も潜んでいる。特に中高年は自分で思うよりも体力が落ち、リスクが高まっていることを身をもって実感した。安全に楽しく、全身で大自然を味わいたい。 ■男性は50代、女性は40代が最多 起伏に富んだ地形の日本列島。火山地や丘陵を含む山地の面積は国土の約4分の3を占めている。各地には地元の人たちに親しまれている里山がそれぞれにあり、気楽に登山を楽しむことができる環境に恵まれているだろう。 公益財団法人日本生産性本部が発行する「レジャー白書」によると、1年間に1回でも登山をしたことがある人の数を推計した参加人口は、令和5年は480万人。新型コロナウイルス禍で3年は440万人に減少したが、少し回復傾向にあるという。 とはいえ、平成30年の680万人には及ばず、登山を将来やってみたい、あるいは今後も続けたいとする回答者の割合は、さまざまな余暇活動の中で40位。国内旅行や読書、動物園や植物園などの観光、外食、温浴施設などからは離され、登山そのものが人気かどうかは微妙なところだ。 さらに注目したいのは、登山の参加人口の年代別構成比だ。令和5年の推計では男性は50代(13・7%)、女性は40代(8・7%)が最多。女性は70代(8・1%)、60代(6・8%)、50代(6・2%)と続いた。 ■アクセスの良い六甲山系 私自身、参加人口の厚い年齢層に当てはまる一人。子供の頃、山好きの両親に連れて行ってもらったが、その後かなりのブランクを経て、ここ十数年、再び楽しむようになった。確かに山で見かける登山者は同年代が多い。若い世代にも山の魅力を知ってもらいたいといつも願っている。 「日本には低山から高山まで素晴らしい森があります。何より森を感じること、そして景観美が魅力ですね」。好日山荘グランフロント大阪店に勤務する日本山岳ガイド協会認定登山ガイド(ステージⅡ)の木徳尚代さんはこう解説する。仕事と趣味で山に関わり、令和3年にガイドの認定を取得した木徳さん。山野草が好きで、一眼レフのカメラを片手に、春は花を、秋には紅葉を追いかける。