USJに「ハリポタ効果」くっきり 東南アジア観光客にも期待
集客効果は年間200万人見込む
USJの新エリアは大ヒット映画「ハリーポッター」シリーズの世界観を再現しており、米・オーランドにあるユニバーサル・オーランド・リゾート(オープンは2010年6月)に続いて、2番目の誕生となります。主人公ハリーが魔法を学んだ「ホグワーツ城」などが再現されているほか、イギリス料理などを食べられるレストランなども用意され、ハリーポッター気分を満喫できるといいます。 新エリアへのUSJの投資額は約450億円で、2012年度の売上高の5割強にあたる巨費をかけており、集客効果は年間約200万人を見込んでいます。USJは一時期、入場者数が落ち込んでいたものの、2013年度には、オープンした2001年度以来となる年間来場者数1000万人を達成。今回の新エリア開設によって、国内だけでなく海外観光客の大幅増を目指しています。4月の新エリア発表式典に出席した安倍晋三首相は「ハリー・ポッターを迎えて、魅力的になって、多くの観光客を迎えてほしい」と、経済効果に期待を寄せました。
海外客引きつける潜在能力高い関西
りそな総合研究所の荒木秀之・主席研究員は「最近の円安傾向や関西国際空港のLCC(格安航空会社)の積極誘致などを背景に、2013年に関空を使って関西を訪れた外国人客は前年と比べ29%増と大きく伸びており、全国の訪日外国人客の前年比24%増をも上回った。もともと関西は物価や宿泊費用が安価で、グリコの大型看板など特徴ある観光場所もあり、外国人観光客をひきつけるポテンシャルは高かっただけに、USJの新エリア効果で関西へのリピーターが増えるのでは」と指摘。さらに「昨年、タイとマレーシアに対して観光客のビザ(査証)が免除され、旅行者が増えており、東南アジア方面からの伸びが予想される」と分析しています。