論理的に話せば伝わるわけではない…「説明がヘタな人」「うまい人」の決定的な違い
例えば、次の説明ではどちらがうまく伝わるでしょうか? 【伝わる説明の事例】 ・テーマ:道案内 ・歩行者の「すみません、この辺りにカフェはありますか?」に対しての説明 A「はい。まっすぐ行って、2つ目の角を右に曲がると、右手にカフェがあります」 B「はい。まずこの道をまっすぐ進んで、1つ目の信号を過ぎてから、2つ目の角を右に曲がります。右に曲がったら、少し進んだところに小さな公園があります。その公園を過ぎてさらに進むと、左手にコンビニが見えてきます。そのコンビニを過ぎてすぐ右手にカフェがあります」
一見、Bのほうが丁寧に説明しているように見えますが、情報が多すぎると、かえって混乱してしまいそうですね。 では、次の説明ではどうでしょう? 【伝わる説明の事例】 ・テーマ:営業 ・お客さまに新製品の特徴を説明する A「新製品のスマートフォンには3つの特徴があります。まず、バッテリーの持続時間が従来の2倍です。次に、カメラの編集機能が大幅に向上し、撮影後に背景や表情の修正ができるので、いつでも最高の一枚が残せます。最後に、防水性能が強化されていて、お風呂でも安心して動画が見られます」
B「新製品のスマートフォンにはたくさんの新機能があります。バッテリーの持続時間が従来の2倍になっていて、充電が少なくても不安にならずに済むんです。カメラ機能も大幅に向上していて、カメラで撮影した後、背景や表情も編集できますし、夜間モードや広角レンズなどが追加されていますので、見栄えのする写真がいつでも残せます。さらに、防水性能が強化されていて、お風呂やキッチンはもちろん、雨の日やプールサイドでも使えます。
それから、画面がより鮮明になっていて、解像度が上がっています。プロセッサも新しいものを採用しているので、動作がスムーズです。また、内蔵メモリーの容量も増えていて、多くのアプリやデータを保存できます。音質も改良されていて、スピーカーの音がクリアです。最後に、デザインがスタイリッシュで、持ちやすさも向上しています」 さあ、Bで説明した機能のうち、いくつ印象に残っているでしょうか? たくさん伝えすぎると、たとえそれが良いポイントであったとしても、メリットに聞こえなくなってしまいます。こうして比較してみると、情報が多いことが必ずしもプラスに作用するとは限らないことが分かっていただけると思います。